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魔物の襲撃


「おい。大丈夫か?」

「えぇ、今のところはね」


ホーマの町から脱出した時、ヒフミが転移魔法で、合流地点であるドガルミロという場所まで飛んだ。私は少しだけ魔王の記憶を探れるのだけど、彼……いや、一二三はとても強いのね。勿論魔王様や王様も強いしグエンだって勇者だから強いけど、それらとは何かが違う強さね……。


「ジンジャー、か」

「どうしたの?」

「いや、何でもない。そういう名前の飲み物があったなーって思い出してただけさ」


飲み物? 私の名前が?

……そういえば私がカナメの体に入ったとき、口からだったわね。まさかその時の味がそうだったってこと? 別に悪いとは言わないけど、名前の付け方少しおかしくない?


『ジンジャーさん。ハーモニカはありますよね?』

「あるわよ。それがどうしたの?」

『カナメさんを助ける方法なんですが、最悪強行突破ということで、あなたに行ってもらいたいんです』


は? えっと……どういうこと?


『この世界の神よ、良いですか?』

「ん、呼ばれてるぞ」

『……分かりました。ただし貴方が指揮をしてください』

『ありがとうございます』


本当にカナメが夢に囚われていたとしたら、誰かが夢の中に入って連れ戻すしかない。夢に囚われるとは、そういうことなのよ。ただの夢じゃないもの。そしてそれが一番可能なのが私って事ね。


『理解が早くて助かります』

「ただその前に、ある程度の情報収集はした方がいいだろう。邪神の配下が来たわけだしな」

「私もそれに賛成だわ。カナメを戻すのは明日ぐらいかしら?」

『ええ、分かりました。そうしましょう』


グエンもまだ来てないし、彼女が来てからで良いでしょう。そう思ったら、一二三が予想外な事を喋った。


「グエンは隣町に向かってる。もしかしたらもう既にいるかもな」

「へ? えっと、どういうこと……?」


得意気に話す一二三に変わって言うけど、つまり此処ドガルミロは、エウスパロという町のすぐ近くにある、姉妹都市みたいなものだという。

 そんなこの2つの町には色々な情報が集まる。だからグエンにエウスパロに向かうように言ったみたい。


「邪神は簡単にこの世界を滅ぼすことができる。だけど魔王を使って滅ぼそうとしていた」

「でも魔王様は今、自由になっているわ」

『きっとそれが理由であの時配下が来たんでしょう』

『本当はこの世界の神である私たちがどうにかすべき事。でも私達には邪神を止める程の力はないのです』


でしょうね。なんて言えないし、気にしないでと言っておく。そもそも神は人と関わること事態まずないのよ? ここにいるこの二神がちょっと特殊というか……ストレートに言うとおかしいのよ。

 まぁ、今そんなこと言っても無意味ね。さっさと情報収集しましょうか。そうね……やっぱりギルドかしら?


「じゃあ俺は酒場に行くよ」

「お酒飲んでサボらないでね」

「飲まないってば……まぁいいか。後でな」



歩いて行くのも面倒だし、狼の力を使って屋根に飛び乗り、そこからギルドを見つけて思いっきり走る。結構遠い距離だけど、直ぐついたわね。

 扉を開けて入ろうとした所で、いきなり頭痛がして身体中冷や汗が出てきた。急いで路地に飛び込んで、暫くすると落ち着いてきた。カナメの夢ね。私があの時もっと早く代われば何とかなったのかな……?


「いえ、もう終わった事を気にしてもね。今はカナメを助けることが先」


気を取り直してギルドに入る。取り敢えず受け付けの所まで行き、何か変わったことがないか聞いてみる。


「変わったことと言えば、ここから南に2つと東に1つ、謎の洞窟が現れたことですね」

「洞窟? 中については?」

「申し訳ありません。この3つの洞窟ですが、何故か中に入れないのです。結界らしきものがあるようで」

「そう、ありがとう」

「もし行くのなら気をつけて下さい。最近魔物の動きに異変があります」

「異変? 確かに気を付けるべきね。分かったわ、それじゃあ」


3つの洞窟、邪神の配下と関係がありそうね。それに魔物に異変って何かしら? もうこれ以上の情報は手に入る気がしないのでもう出ようかしらと思ったとき、外から声が聞こえてきた。叫び声?


「魔物!? なんでこんなところに?」

「皆! 建物に逃げるんだ!」


そこには獣型の魔物が大量にいた。直ぐにギルドから警鐘がなり、さっきまで酒を飲んだり武器を手入れしていた冒険者が出てきて、平和だった通りが一瞬で殺伐とする。


「やるしかないわね……神速の力を私に『メタル』」


自分に速さに特化した強化魔法をかける。この状態ならどんな攻撃も躱すことができるのよ。ならなんで最初捕まってたかというと、この魔法は魔力の消費がでかいから容易に使えなかったのよ。

 話を戻すけど、この状態なら超広範囲の魔法でさえ、回避することができるわよ。でもまぁ、何で速さを上げるのに『メタル』なのかは知らないけどね。


「お嬢さん、早く避難した方が……」

「私なら問題ないわ、それより他の人を。早く!」

「わ、分かった。気を付けろよ!」



たまには完結まで長いこと時間開けずに書けないのかなぁ私って。悲しいというか悔しいね。

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