狩りに行こうぜ!
言わぬが仏とか口は災いの元って言うし、静かにしてようかな? (・・;)
「あいつはそろそろついた頃か」
「そうかもね」
「なら俺も行かなくてはな、王の所に」
「ならこれを渡して。気を付けなさいよ」
「......あぁ、ではな」
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「大剣を2つに魔法の指輪か。後はお前用の剣と」
「そう。作ってくれるよね?」
「良いだろう。だがその前にドラゴンを倒してくれ」
俺達の目の前にいるのはグエンが言っていた鍛治屋さんだ。イメージ通りで肌は少し黒く筋肉があって、体がデカイ。髭も生えていてそれがかっこいい。それに口に葉巻みたいな物も加えてる。かっこいい爺さんだな。
「え、ドラゴン?」
「そうだ。お前なら問題ないだろ」
「まぁそうだけど......で、どこにいるの?」
「すぐそこの山だ。急に現れたらしくてな」
耳をピクピクさせながら聞いてるけど、そのドラゴンを素材にするのかなって思っちゃうだよね。だって、そんな感じのオーラ出してるんだよ。爺さん.....。
でも、そうか。ドラゴンを素材にして作る武器か。ちょっと楽しみだな。
「クロノが居るから、道中は楽かな?」
「そう。ねぇグエン? いつ言うのかしら、森燃やしたこと」
「ドラゴン倒して戻ったときに言うよ。『森燃やしたけど、ドラゴン倒したし、良いよね!』みたいな感じで」
勇者なのに軽すぎるだろ。
おい、ジンジャーも納得するなって。
クロノ、首を振って諦めろみたいなオーラ出すの止めて。
まぁ取り敢えず、爺さんの所を後にして、早速そのドラゴンの元に向かう事にした。
グエンもカタストロフィの宝玉だったかを試してみるとか。ジンジャーは俺のハルバードを使ってみたいらしいので後で渡すとして、俺はこの大剣の扱いをもう少し練習しよかうと。
細かいことは気にすんなよ?
「やぁ。待ってたよ~」
山についたはいいけど、誰か先客がいた。
二人をチラ見してみると、グエンもジンジャーも困った顔をしている。知り合い....なのかな?
「一応、初めましてになるかしら。竜騎士さん?」
「そうだね。にしても......へぇ~? 君が魔王様のスライムですかぁ」
「久しぶりだね、竜。何しに来たんだい?」
「お久しぶりです勇者ちゃん。何しに来たのかは分かるんじゃない?」
「ハイハイ、ドラゴン退治ね」
ストップストップ。勝手に話進めないでくれ。話が全く見えないんだが、こいつ魔王の配下なの?
「彼女は竜騎士、魔王の配下だよ。敵ではないから安心してね」
「はぁ。初めまして、カナメです」
「うん、竜騎士です。よろしくね~♪」
あれ。何か今、二人と話してたときの雰囲気とは違ったような......気のせいか? ってちょっと待て。何かこっちに飛んできてないか?
「えっ、グエン! 岩飛んできた!」
「せいや!」
うっわ、なんだ今の!? 山の上から突然飛んできた岩を真っ二つに切ったぞ。切れ味ヤバいって。
「まだ飛んでくるみたいだし、さっさと行きましょう」
「そうだね。竜、行こう?」
「はぁ! っと、りょーかい!」
長剣をバットみたいに持って岩を打ち返した竜騎士さんだけど、竜騎士って言うからには竜に乗ってるとばかり思ってたわ。
まぁとにかく皆急いで山を登っていく。途中何度も岩が降り注いできたけど、それぞれ切ったり打ち返したりと、対処している。そしてようやくたどり着いた。
「意外と時間を取られたね」
「そんなこと気にしてる余裕があるなら大丈夫よ」
「本当に大丈夫なんだよね? 結構デカイんだけど....」
開けた場所に出ると、そこには一匹のドラゴンがいた。大きさはグエンが竜に変身したときより一回り小さいとはいえ、それでも俺たちからしたらデカイ。
はっきり言って不安だ。今よりもっと不安な事もあったけどさ......。
「大丈夫だよカナメちゃん。勇者グエンドリンがいるんだし?」
「からかわないでよ。さぁ行くよ!」
「......うん!」
先手を取ったのはドラゴンだった。
ずっと溜めていたのか、口から火炎放射を吐き、炎の壁を作られた。皆回避したけど、グエンと竜騎士さんと別れてしまった。つまりドラゴンと一緒に壁の中にいるのは俺とジンジャーって事だ。
「カナメ! 無事!?」
「こっちは大丈夫! それより」
「分かってる、耐えるわよ」
何とかならないか考える。残念なことに俺は駄目だ。蜂を呼んでも火炎でやられちゃうから無理だし、何とか大剣で火炎を防ぐぐらいしか出来ない。
「アクアランス! チィ、全然駄目。壁を壊せない!」
「仕方ないか.....ジンジャー、援護お願い!」
「何するか知らないけど任せなさい!」
俺が選んだ能力の殆んどが近接タイプなのは以前言ったような気がするけど、その1つを使ってみる。
「いっけえぇぇ!! 王剣!」
ドラゴンと炎の壁を同時に斬れるように、大きく凪ぎ払う! 急いで確認してみると、壁の隙間から何かが見えた。え、ちょっと待ってよ。何であいつが外に......?
「ジンジャー! こいつ偽物かも!」
「偽物? なるほどね、そういこと」
一瞬だったけど、隙間から見えたのは俺達が戦ってるこの黒いドラゴンだった。そいつ相手に戦ってる二人も見えたから、もしかしたらって思ったけど、ビンゴみたいだな!
「水明轟く水琴窟。我は魔王の半身なり」
「汝の輝きを以て浄化せよ! 行け、ウンディーネ!」
魔法なのか召喚なのか、ジンジャーが詠唱を終わらせると、水の精霊が現れた。精霊は以外にも大きく、ドラゴン目掛けて大量の水を放っている。それでもまだ余裕がありそうに見える。
「カナメ、止めをお願い! 私じゃ完全には倒せないの!」
「わ、分かった。我が一撃は解放の一撃、受けよ! 王剣!」
多分もう限界だろうに、更に威力を上げてドラゴンの動きを止めてくれた。そのチャンスを無駄にしないように、大きく飛び上がってドラゴンの首を切り落とす!
「流石ね、カナメ。助かったわ」
「はぁ、はぁ....うん。まぁこれぐらいはね」
能力というよりスキルに近い王剣だけど、効果は武器の能力を一時的に大きく上げて、強力な一撃を放つというシンプルな技だ。
まぁシンプルかつ強いから、連続で王剣を使うことは出来ないんだけどね。
あ、炎の壁が消えた。二人とも大丈夫かな? なんて思っていたら目の前にドラゴンが倒れていた。何となく分かってはいたけど、無傷で勝利していた。
「カナメ、ジンジャー。二人とも、大丈夫かい?」
「えっと、グエン? 後ろのドラゴンは一体......?」
「ドラゴンの本体だよ、カナメちゃん。まあそれも一瞬だったけどね~。私いなくてよかったかな?」
グエンが本気になったら勝てる相手いなさそうってイメージ持ってますよ、ハイ。まぁとにかく、ドラゴンも倒せたし、後は帰って武器作って貰おう! おっとその前に、素材回収しなきゃな。
落ち着いて行こう。
多分大丈夫だと思うからね、うん。




