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出会い1
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奏と空烏の出会いは中学校の入学式。
苗字が前後のため席も前後だったからだ。
話しかけたのは空烏だった。
「なぁなぁ、お前なんてーの?」
「ん?」
「名前だよ!オレは時高 空烏!くうって呼んで!よろしく。」
「東堂 奏。よろしく。」
奏はとても無愛想な少年だった。
「なぁ奏はどんなチカラ持ってんの?」
「·····」
「奏?」
「そんなものはない。」
「は?それってどーゆう··」
ガラガラガラー
「はーい。皆さんこんにちは。」
空烏の疑問は担任の挨拶によって掻き消された。