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第3話 モンスター召喚

第一階層に設置した【拐かしの迷宮】の効果は以下の通り。



【拐かしの迷宮】


指定した階層に展開する迷路。

土属性のモンスター、トラップ、スキル補正。

幻、誘惑系統のモンスター、トラップ、スキル補正。

順路を5DPで通路を10箇所変更可能。

ゴールを20DPで変更可能。



この階層は土属性を基本に作る。

各階層ごとに属性を変えて相手は全属性に対する準備をしないといけない、っていうのが理想。

後はこの迷宮を選んだ理由は何より順路の変更が可能ってこと。マッピングしてもいつの間にか順路が変わってる、とかな。


「部屋をいくつも跨ぐタイプだから、相当迷うな。」

『迷路のゴールはどこに設置しますか?今は大部屋ですが。』

「それは考えてあるから、後でね。」

『分かりました。あ、クエストクリアしました。表示しますか?』

「ああ、よろしく。」


------------------ーー


達成クエスト


・通路を設置する。 【Fランク】


・部屋を設置する。 【Fランク】


・内装を指定する。 【Fランク】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『Fランククエストの達成報酬は一つ1000DPです。3000DPを獲得しました。』

「Fランククエストだからサクサク達成できるな。」


内装を指定したら次はトラップとモンスターだな。


「コアルームの隣に通路を通して大部屋一つ作って

ただの水源【小】を設置。」

『450DPを消費します。』

土竜モールを5体、ゴーレムを2体召喚。」

『1250DPを消費します。クエストクリアしました。表示しますか?』

「後にしてくれ。この後のクエストもまとめて聞く。」


コアルームに別の入り口が開いて大部屋ができた。

中には半径3メートルぐらいの湖がある。


「キュイ!」

「お、土竜にゴーレム。初モンスターだな、ゴーレムとかカッケー。」


名前を付けた。

ゴーレムは1号と2号。土竜はモグ、グラ、モラ、ラグ、グモ。…正直見分けられる自信がない。


「モグがリーダーな。お前らには迷宮に落とし穴作って欲しいんだよ。この紙に作る場所書いたからここに作ってくれ。底を水浸しにしたり泥にしたりあ、針山とか、出来るか?水は隣の部屋にあるから。」

「キュイ!(任せろ!)」

「1号と2号はモグ達の手伝いな。重いもの運んだりしてくれ。レットさん、バケツ×2、シャベル×2買って。」

『75DPを消費します。』

「使い方教えてやるからついて来い。」


バケツとシャベルの使い方を1号と2号に教えて、欲しいものがあったら伝えるように言って送り出す。


腹減ったしおにぎりでも食うか。


「そういや、モンスターって飯くったりするのか?」

『ダンジョン内にいるモンスターは魔力を食べて生きていますので食事は必要ありません。』

「ふーん、維持費必要ないのか。」


でも、何かしらご褒美あげたいよな。

モグ達には何か食べ物でもあげようかな。ゴーレムは飯食わないよな…武器にするか。戦闘要員いるし。


「うーん、モンスター何にすっかな…レットさんオススメある?」

『?私ですか?』

「うん。ダンジョンに一番詳しいのレットさんだし。」

『コアに相談する人初めて見ました…。』

「え?マジで?」


何故だ、こんなに人間味溢れるコアに話しかけないなんて。確かに音声ないけど。ダンジョンコアってのはNPCみたいな扱いなんかな。


『では、…これなんてどうでしょう?』


・ガーゴイル 150DP

・オーガ 300DP

土魔蛾アースモス 20DP ←特にオススメです。

土毒蛇アースヴァイパー500DP


ほうほう、土魔蛾とか土毒蛇とかカッケーな。


「土魔蛾が特にオススメなのはなんで?」

『土魔蛾の出す鱗粉は大量に吸うと幻覚を見せる効果があります。しかも土に擬態する機能を持ちます。』

「幻覚を見せる…?そうか、拐かしの迷宮なら幻、誘惑系統のモンスターに補正がかかって…」

『はい。少量吸っただけでかなりの効果が望めると思います。ちなみに土毒蛇も擬態可能です。』


やっぱ一人で考えるよりいいわ。

蛾はコスト低いし、…繁殖力結構高いんじゃないか?

迷宮に放し飼いにしておこう。

蛇は…どれぐらいのサイズかによるな。


「まずは土魔蛾×10召喚。で、土毒蛇はとりあえず1匹だけな。」

『700DPを消費します。』


上空に茶色っぽい蛾と、蛇は体長10メートルほどだった。とぐろ巻いて舌をチョロチョロ出している。


「えーと、お前の名前はモスだ。リーダーとしてみんなをまとめろ。土魔蛾は迷宮で繁殖して、バラけて擬態すること。侵入者が通りかかったら天井に張り付いてて頭上から降らせる感じな。ずっと撒くんじゃなくて通りかかったら、出来るか?」


そしたら、10匹は丸を作った。何こいつら知能高くね?ダンジョンのモンスターはみんなこんな感じなのか?有難いけどさ。

10匹を見送り次に蛇に指示を出す。


「お前の名前はヴァイな。お前も擬態して後ろから襲う感じな。確実に首に噛み付けるようにしろ。そうだな…擬態できても気配を悟られたら意味がない。モグ達に見つからないように気配を殺す訓練をしろ。」

「シャーー(了解した。)」


ヴァイも蛾達と同じように出て行く。


「次は…ボスモンスターでも選ぶかな…あ、そういえば倒されたモンスターって復活するのか?」

「倒されて三日後に復活します。」

「なるほど。」


…それなら迷宮はトラップ地獄と壁に擬態できるタイプのモンスターに絞ったほうがいいな。

ボスモンスターは演出的に見た目も強いやつ。闇討ちばっかりの後に純粋な戦闘要員はキツイだろうし。


「ボスモンスターはコカトリスだ。ボス部屋に配置してくれ。ここじゃ入らんだろうし。」

『1万DPを消費します。モニター出しますか?』

「頼む。」


「グゴアアア!!!」


「おー迫力やべーな、さすがは1万。」


雄の鶏の頭に黒々とした光沢を放つデカイ翼、尻尾が二股に分かれて青い龍の頭になっている。


「コカトリス、お前の名前はトリスだ。お前は第一階層のボスモンスターだ。とにかく入ってくる奴ビビらせろ、迫力満点で脅かしてやれ。ま、倒してくれていいんだけど。」

「グアアアア!(任せろ!一人残らずこの俺が倒してやろう!)」

「頼むわ〜。」


こいつ、本当にボス似合うな。性格的にも見た目的にも。


「あのさ、宝箱とかって必要なの?こう、冒険者に旨味があるようにしないといけないとか。」

『宝箱などは必要ありません。冒険者は魔物を倒すことでその材料を得て売買したりするので。』

「うちのダンジョン、迷宮のモンスターは裏方にするつもりなんだけどそうすると来なくならない?いや、来なくていいんだけどさ。」

『来なくなるということは無いと思いますよ。ダンジョンコア自体が秘宝ですしダンジョンマスターは神の敵という宗教がありますし。』

「何その宗教…傍迷惑な…。」

『女神教です。グローリア様の。』


…あれ?あいつ、俺のことけしかけてなかったっけ?ダンジョン作れって。テキトーな神様だな。神の敵じゃないのかよ……。今すぐ聖書とかそーゆーの書き換えてきてほしい。


まぁ、何言っても仕方ないな。

自己防衛しないとなんだから。

とりあえずボスモンスター設置したし、 一区切りついたかな。


「あ、今って何時とか分かる?」

『11時25分です。』

「マジで?道理で眠いと。」



ふかふか布団を召喚しレットさんにモンスターの様子を見てもらうように頼んだ。

…明日は俺の自室作りにでも励むかね。


主人公、タブレットに延々話しかけるやばい奴です。傍目から見ると。

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