プロローグ
ダンジョン運営物です。
今回はプロローグっていうより紹介ですね。
よろしくお願いします。
ここは地球とは別の世界のとあるダンジョンのコアルーム。
本来ならダンジョンマスターと使役している魔物ぐらいしかいない空間に連日のように来客があった。
怠惰な女神様とか
「聞いてるの!?私はね、働きたくないの!!!」
「聞いてます、聞いてます、ちょー聞いてます。つーわけで回れ右して今すぐ帰れ。」
「私は女神なのよ!その態度はないんじゃないの!?」
「もしもし、天界コールセンターですか?あの、うちに女神(笑)が来てるんで回収して、あ、すぐ来ますか。では、よろしくお願いします。」
「あんた今なんて言った!?(笑)って何よ!」
酒豪な獣神様とか
「おーい、酒はぁ?」
「無いですね、俺は生憎と未成年なんで。帰れ。」
「あーじゃあ、アレだ、ぽてち?だっけ?アレ食いてぇ。」
「DPに余裕無いんで。帰れ。」
「えええ、帰ったら仕事しないとじゃねぇかよぉ〜。んなことより酒。」
「天コルさん、誰でもいいんでこの酒狂いの駄獣を連れてって下さい。」
性癖に難ありな愛の神様とか
「酷いと思いませんか!?あんなに愛していると言っていたのにあっさり浮気なんて!!」
「ソウデスネ。」
「信じられませんよ、キスとか、体を重ねる行為とかもしたのに!!!」
「……ソウデスネ。」
「あーもーむしゃくしゃします!!!ちょっと今晩付き合ってください!そういう意味で!」
「天さん!俺の貞操がピンチです!ヘルプミー!」
狂戦士な戦の神様とか
「血が見たい…戦いたい…強者と血で血を洗う戦いがしたい…」
「でしたらここではなくて勇者とか魔王の方に行ってきたら如何です?」
「…あいつらには飽きた。それに最近はお前のところの魔物の方が強い…あ、あの騎士いいな、行ってくる」
「それウチの最下層ボスモンスター!!!止めて!!!マジで天界コールセンター仕事しろよ!!!」
若者な罪の神様とか
「うむ。このしゅわしゅわしとるのは相変わらず美味いのぅ。もう一杯じゃ。」
「今ちょっと手が離せないんで自分で注いでください。」
「なんじゃ、老ぼれは労えと教わらんかったんかい!仕置きじゃ!」
「俺は平然とジャンクフードを一日中食い続けてるアンタを老ぼれとは認めない!!!」
唯一の良心な邪神様とか
「なぁなぁ、この罠はここに配置するのはどうだい?」
「あーなるほど。じゃあ、奇襲チームはここで…」
「落とし穴はそこに魔蟲を大量に出現させるのもいいんじゃ無いかな?」
「いいですね、それ。落ちたら節足動物がカサカサ……」
「と、もうこんな時間だ。そろそろ戻るね〜。」
「そうですか…いやぁ邪神さんといると時間経つの早くって。お仕事頑張ってください。」
「んー頑張るよ〜。」
これはダンジョンマスターになったしがない高校生が自分の安寧の地を作っていたのにいつの間にか神々の憩いの場になってしまっていた話。