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一話 クエスト場

「はむぅ・・・」

あくびをかみ殺したら、変な声が出てしまった。

今は謁見中である。

あの方、つまり陛下がこの時間に謁見を開くから、私たち五神は陛下と同じように謁見を開く。

五神とは、陛下に仕える者たちの中で、あらゆる面で最強と呼ばれる者に与えられる称号。

五神はその名の通り五人で構成され、それぞれが一つの区を治める。

この国、『レグニード』は五つの区域に分かれている。

まず、陛下(『真の鷲王』ゼルド)と『決め手』グランの治める『中央センター都市メルク』。

陛下は前王の悪政治を無くし、私のような親を失った子でも生きていける世界を作ってくださった。

グランは五神のリーダーのような者で、陛下の参謀のようなものだ。

次に、『観察眼』レグニアの治める『東の情報都インフォメル』。

レグニアは諜報を得意とする少女(16歳)。

次に、『大鎚』ジャイロの治める『西の工場ファクトリー』。

ジャイロは大男で、力も強く、戦闘向き。

次に、『蓮術』プレステアの治める『北の魔法城マディスキャッスル』。

プレステアは魔法を得意とする。

最後が私『血雅子猫』クラウリアである。

それよりも、先ほど謁見の際に少し気になる話が出た。

クエスト場でなにやらおかしなことが起きているそうだ。

おかしなこと、と聞いて放っておくようでは五神の名が廃ってしまう。「よっこいせー、」と近所のおばにゃんのような声を出しながら椅子から立ち上がると、クエスト場の方へと歩き出した。


クエスト場とは、なにやら困ったことがあったときにそこに張りクエストを貼っておくと、様々な人がそれを受ける。クリアした人には依頼主から謝礼が出る。という仕組みの言わばお金の受け渡しのある人助けみたいなものだ。

というわけで行ってみたのだが。

さっぱりわからない。

(というかおかしな所しかないよここ!)

自分の領土ながらお恥ずかしい・・・。

このクエストなんか・・・

『絵本を書くのにペドレドラゴを狩ってきてください!』

ペドレドラゴとは神級のモンスターだ。その上に超神級とかがいる。

(ていうかどうして絵本書くのに神級モンスターが要るんだよー!!!要らないだろ!神級モンスターの死体なにに使うんだよ!そんな物を子供達に見せるのか!)

これは後ではいでおくよう管理者に言っておこう。

これも・・・

『お願いします!恋人への誕生日にフルベニグダケをください!』

フルベニグダケーーー!!!

(超絶的な毒キノコだよー!恋人そんなもん貰ってうれしいわけないだろー!もう別れろ!こんなやつとは別れろ!危険!超危険だから!)

これも・・・

『友達と一緒にピクニックに行くんです。』

「ふむふむ・・・」

『どんなゲームがいいですか?オススメを持ってきてください!』

(なんでやー!お弁当じゃないんかいっ!)

ああ、もういいや。

これ全部はがさせとこーっと・・・


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