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少女はオモウ
これはある少女視点のお話
静寂、まさにその言葉が当てはまるような空間。そこに私はいるの。
名前も知らない誰かが今日も私の元へと訪れ、物語を聞かせてくれと言ってくる。そんな人達に私は物語を淡々と語るのよ。
私にはそんな生き方がお似合い。
君はまるで人の死を待つ死神のようだ
唯一の友人にはそう言われたわ。けれど心は痛んだりしなかった。それはきっとこの生き様に慣れたのと、言ったのが友人だったからね。
友人は私の元によくやって来るわ。けれども私は貪欲で、まだ寂しさがあるの。
あぁ、早く誰か来ないかしら?
物語だけが目的では無く、私と友人になってくれるような…そんな人が。
この思いを今物語にするなら、題名はきっとこうね。
少女の秘めた願い。