出会いたくない運命
『っざけんじゃね―――!』
…その大声と同時に壁に何かがぶつかったもの凄い音が一軒家のある部屋からした。
その声の主は少女のようだ。現在午後9時…ちょっと過ぎ。外は暗闇に鎖され、あの声に吠えまくる犬をどこかのおばちゃんが窓からようすを見ていた。少女の部屋の下には自転車を押して歩いてた少年が何事かと顔をしかめて上を見上げていた。
―――――少年の名は「稲葉 翔次」この近辺に最近引っ越してきた高校三年。
おつかいを頼まれたのか自転車のカゴにはコンビニで買ったと思われる牛乳が入っていた。見た目はつんつん頭で気が弱いのか、心優しいのか分からない顔をしている。背は高いのだがやっぱりヒョロヒョロしている。
しばらく立ち止まっていると翔次はまた自転車を押し歩き始めた。…何故乗らないのだろうか…?
日が昇り翌日になった。
あの声の近所に住んでいる生徒が楽しそうに話している。日常茶飯事らしい…。
『お前もあの声聴いたんだろ?』
『あの声って…』
『あれ、稲葉君近いよね?あそこから』
『ぁっ…ああ!アレね、うん。聞こえた…あのっ何か…ざけんな――…って声?』
何が言いたいんだコイツという視線を翔次に向けて話を盛り上げる男子生徒。
『そうそう!!特に昨日のはちょっと語尾が上がってた!』
『ゥチね?あの家の前通ったんだけどォマジ汚かった!ってか人住んでんの?みたいな?』
『人がいなきゃ声は聞こえねェよ?』
『幽霊かもね。』
『もっやだ――!稲葉君!アンタの方が幽霊みたいな顔してるわよ(笑)』
『ぁのー。結構それ傷つくんですけど…』
小声で訴えかける翔次の言葉は見事!…流された。
「っざけんじゃね―――!ネタ」は飽きたので翔次は廊下に出た。
いろんな人でごったがえしている廊下を突き進むと突き当たりで一人の女子生徒とぶつかった。…というか相手が勝手に転んだ。
『きゃぁあ!』
どう見ても演技だろという悲鳴を上げる女子生徒に翔次は
『大丈夫?』とお決まりのセリフをかけた。
目がキョロキョロしすぎだ。
女子生徒はまだその場に座ったまま下を向いている。
嫌ーな空気が2,3秒流れて女子生徒は顔を上げた。可愛い顔をしている。
『痛ったーい…歩けな―い!』
―――――女子生徒の名は「中居 麻希」翔次と同じクラス。
髪の毛を肩のちょっと下くらいまで伸ばしていて、顔は一流アイドル並の美人!しかし…ありえないほど性格が悪い。
人は自己中と呼ぶ。
―――この二人。これからとんでもないことになる。
初めまして☆
初めて小説書きました!しかも恋愛ものです☆
私、あんまりそうゆうの書かないんですけど、今回チャレンジしてみました♪
未熟者ですがよろしくお願いします。(^^;)