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崩れた闇


ここは。。。


俺は暗い空間にいた。


あの時と同じだ。

ミノタウロスマスターと戦ったあの時と同じ暗い空間。


死んだか。


だが、今回は痛みなんか無かったし、不具合も感じられない。

なぜここに飛ばされた。


メッセージが下から飛んできた。

「リトライしますか」

「はい」



リトライって、セーブポイントに戻ることか。

てか、一択ならそのままリトライしろよ。

俺は”はい”に指を伸ばした。


その時____


映像が流れた。

画面には真悪が映っていた。


なぜこんな画面が。


_____



トンコロコロは吹っ飛び地面に転がった。


「俺はまだまだ強くなれる」

「俺なら四天王にだって」


「トンコロコロ!!」

「まずい、死んでる。。。。。」


「うおおおおお!!」

「乱打双拳」

たかしは真悪に向かって拳を放った。

「俺を倒してみろ、人間!!」

真悪はたかしに向かって拳を放った。

闇十連打(ダークマシンガン)


拳は交わる。

どちらにも大きなダメージが降りかかる。


たかしは13400ダメージ与えた。


だが___


「ッ!!」

12000ダメージ受けた。


たかしの体から力が抜けて、そのまま倒れた。


「二人とも。。。」

真悪の魔力は上昇する。真悪の進化は止まらない。

「今の俺は気分が良い」

「今回は見逃してやってもいいぜ」


見逃してもらえる。

これなら二人を治療できる。


でも。。。


ここで戦わなければ。。。


二人を裏切ることになる。



「シルドー」

カナの周りに黄色いオーラが発生した。

「私は逃げない」

「仲間のために!!」


カナは剣を強く握り真悪に向かった。


「愚か。。。」

真悪は手を伸ばしエネルギーを発生させた。

「んがぁ」

同時に真悪は口を開けエネルギーを発生させた。


同時発動!!


「爆力爆殺砲滅激天空魔」

「大魔竜の咆哮」


光線と光弾がカナに向かって放たれた。


カナは光線を避けて真悪に向かう。

「爆発しろ」


自爆覚悟!?


光弾は爆発し広がった。

爆発は二人を襲う。


真悪は5400ダメージ受けた。

カナは4500ダメージ受けた。


「ぜぇ、耐えたか」

真悪は焼け焦げ大きな負傷を負う。


カナは爆発の中、スーパーヒールで回復しダメージを防いだ。


俺の体も限界に近い。

一撃食らえば体はもたないだろうな。


だが、俺は逃げたりはしない。


逃げれば俺の進化はここで止まる。

そして戦いにも負ける。


「スパーク」

剣先から放たれたエネルギーは真悪に向かった。


「爆力爆殺砲滅激天空魔」

真悪の爆力爆殺砲滅激天空魔はスパークを消滅させた。


「捻りの利いた深い闇」

指から光線が放たれる。


「今度はどうだ」

十の光線がカナに向かって追尾してきた。


「魔力剣」

カナはランスを捨て、魔力を圧縮して剣を生み出した。

そして向かってくる光線に剣を振るう。


無駄だ、光線は触れた瞬間にダメージを与える。

そんな剣なんぞ。。。


「。。。斬れていない?」

剣は光線を斬り、跳ね除けた。


馬鹿な!ただの剣が魔力を弾くなんて。。。


魔法や魔力は、物理では基本的に防げない。

しかし魔力同士なら打ち合うことが可能になる。

もちろん、魔力の差が大きければ防ぐことはできない。

だが、魔力剣は硬質化した魔力であり、

エネルギー体とは異なり、魔力の差によって防げないというわけではない。


そして____


「双玉の。。。!!」

真悪は技を放とうとした。

だが、それより先にカナの剣は真悪に届いた。

魔力剣は全てのエネルギーを真悪に注ぐため、膨張し爆発した。


3500ダメージ与えた。


ああ。。。俺は、ここまでか。


真悪の体は徐々に崩れていく。




____



「軍は解散した。。。もう我らもただの魔族だな」

「いいや、そんな事は断じて無い!」

「我こそ魔族随一の獣だ、絶対に魔王様には戻してもらう」

真悪は魔王護衛軍の獣担当だった獣鉄と話していた。

「もちろん真悪も来るよな?」

「。。。。。。」

「クフフもちろんだ!護衛軍最強の座が無くなるのは惜しいしな」

「最強?それは我に決まってるだろ」

「俺に負けたのにか」

「あれは無効試合だろ」

「なら今度ハッキリさせようか」

「当たり前だ!」



数日後



「城に入らんのか、怖気づいたか」

なぜだ。。。魔王城に近づくと体が重くなる。


真悪は魔力を強く感知する性質を持つため、魔王の強大な魔力に当てられてしまった。

一方、獣鉄がそれを感じなかったのは、魔族として魔力感知に乏しい系統に属しているためである。


「豪傑なお前でも魔王様は怖いか」

「まあいい我と流仙で行く、あとは任せとけ」

「髭面の癖にビビりだな!」

「シシシ、魔王様ってどんな顔なのかな」



二人は扉を開け、魔王城に入った。


。。。。。。


「貴様が四天王だと!?」

「そんなはずは。。。貴様はだって」


「黙れ!!」


「獣鉄さん!!」

「こんなの認めん!我は認めぬぞ!」



ビシャ_____



血しぶきの音が城に響いた。


。。。。。。。



「人間が、私らを相手にして戦うとは」

炎の護衛軍と風の護衛軍の前に一人の女が少女を庇って立ちふさがっていた。


「護衛軍の最弱達が脅威になると思って?」


「「この女、ぶっ殺す」」



。。。。。。。



「魔王軍だ!!」

「クソ、それも今回は闇だ」

「またあの時みたいに」

「馬鹿者!あの時は騎士団長がダメだったからだ」

「田中と違い、今度は私が騎士団長だ!」

「進め!!」


たかが人間の大群、俺だけでも!!


ハァ、、、ハァ、、、


こんなにも人間が強いなんて。

この騎士団長が弱くて助かったが。。。


国の支配なんて到底叶わない。

この島なら人間が来ることはないだろう。





_____


最後の走馬灯がここ最近のなんてな。。。


人間と違う、魔族に思い出なんかいらない。


こんなもの。。。!!


薄れゆく視界の先には死んだはずの護衛軍の皆がいた。

みんな。。。。。


真悪は小さく笑った。

今行く。。。皆____? 

まだ。。。。。ひ。。。きて____


真悪の体は消滅した。


____



倒したのね、早く二人を!!


カナはトンコロコロの体に触れた。


____!!!


死んでる。。。


復活液を___


「アイテムはトンコロコロが持っていた」

「でも無い、どこに」


《画面から出すからな手元には何も無い》


どうして私は。。。

私が復活させる力があれば。。。


「スーパーヒール」

カナはトンコロコロを回復させた。


しかし効果は無い。


お願い、私の力____


トンコロコロ目を覚まして。



その時___


カナの手に光が発生した。

「何。。。これ」

何も分からないけどもしかしたら。


カナはトンコロコロに手をかざした。

「ハイリターン」

口が勝手に動いた。


このためだったのか。

この空間に来た理由、

それは蘇生ができるため選択が与えられたからだ。


リトライでセーブポイントに戻るか蘇生によって戻るかの選択。


その時”いいえ”が出てきた。


成功したようだな。


俺は”いいえ”を選択し、蘇生する。



______


「はっ!!」

「生き返った。。。本当に。。。?」

「蘇生、できるようになったんだな」


まあメタな事言うと、どっかのレベルで蘇生魔法が追加されたんだろう。


しかし、それに自力で気づいたのだから、自ら手に入れたのと変わらない。


「良かった。。。」

「これ、二回目だな」

「冷めること言わないでよ」

「たかしも起こそうぜ」


______


レベルが上った。

俺は40に上がった。 たかしは40に上がった。 カナは40に上がった。













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