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大地を進む

隕石跡地

周囲にはクレーターがあり、それを包むように岩山が囲んでいる。

空に大きな雲が停滞していて、どこからも隕石を視認できないように隠されているみたいだ。

不気味の前兆を感じる音楽が流れ出した。


「なぁその帽子女はどこにいんだよ」

「さぁ隠れてんじゃないか」

後ろを見ても帽子の女の姿は見当たらない。


岩の裏

「(え、なんか気配が。。。)」

「(でも三人がやってくれうはずだひ)」

帽子の女は隠れて怯えていた。



「まぁ、いなくてもこっち来れるようにはしとこうぜ」

周囲にはモンスターがいる。どれも凶暴で危険そうだ。

とくにあのでっかいの。

あいつ今、鎧を粉砕して人を吹っ飛ばしたぞ。



跡地を進んでいると前から大きな影が近づいてきた。

「なんだ、人か」

全身に強そうな鎧を纏いモーニングスターも持った男が俺達の前に立った。

「モンスター。。。血が欲しい。。。」

男は俺達を通り越した。

絶対ヤバいヤツだ。

引きずったモーニングスターには返り血が付いていた。

「いや。。。」

男は立ち止まった。

「血が欲しいなら、人でも構わんか」

「え?」


白い光が空間を包む。軽快な音楽が流れる。

メッセージが下から飛んできた。

「ダイヤ採掘者が出現」


こいつ、俺達と戦うつもりだ。


「え?これってどういう」

「敵だから戦うってことだろ」

俺はダイヤ採掘者に向かって走り剣を振り上げた。

「ングぉ。。。」

剣は鎧に食い込み体を斬った。

330ダメージ与えた。

鎧から出た血をすくい、ダイヤ採掘者は不気味に笑い出した。

表情は兜でよく見えない。

見なくとも不気味なのは、はっきり分かる。

「いい血だ。。。」

ダイヤ採掘者は拳を伸ばした。

俺は剣を引き抜き伸びた拳を回避した。

のろっちぃ!

俺は剣を振り上げて拳を攻撃した。

350ダメージ与えた。

「やるなぁモンスター!」

俺達がモンスターに見えるようだ。

だいぶ目もイカれている。

ダイヤ採掘者はモーニングスターを回転させた。

風を切り、音を出している。

「速い」

モーニングスターは俺に向かって飛んできた。

その時___

「ん"。。。動かない」

たかしはチェーンを掴みモーニングスターの動きを止めた。

「ファイア」

カナは魔法を唱えた。

剣先から炎の球が出現した。

その炎はダイヤ採掘者に向かって放たれる。

「あぢい!!」

ダイヤ採掘者は炎に包まれた。

1200ダメージ与えた。

「熱い。。。鎧が!!」

鎧は熱を伝え、体中を焼く。

ダイヤ採掘者はモーニングスターを放し、鎧を脱ぎ始めた。

「今のうち」

たかしはダイヤ採掘者に三回攻撃を放った。

1710ダメージ与えた。


「か、勘弁してくれ。。。」

倒れたダイヤ採掘者は体を引きずり俺達から逃げた。


正気に戻ったようだな。


レベルが上った。

たかしは33に上がった。カナは33に上がった。


____


「ッ!」

ダイヤ採掘者の逃げた先に大きな巨体が近づいてきた。

「魔獣。。。」

魔獣はダイヤ採掘者を踏み潰した。

「あれって、奥にいたでけぇの」

魔獣はこちらを凝視した。

大きな足音を立てこちらに近づいてきた。


白い光が空間を包む。軽快な音楽が流れる。

メッセージが下から飛んできた。

「砂魔獣が出現」

さぁ、どうするか。

砂魔獣は腕を上げた。



____



砂魔獣は腕を振り下ろした。

下の地面に大きな衝撃が伝う。


こいつは強いな。

俺は戦闘画面を開き三回攻撃を選択した。

俺は砂魔獣に斬り掛かった。


しかし砂魔獣は無傷であった。


硬いな。


硬い敵とは何度か戦ったことはある。

だがこいつは防御の高い敵の中でもトップレベルで硬い。

俺の剣が効かないなら次は。。。

俺は魔法画面を開きファイアを選択した。

手の平に強い炎が出現した。

俺は炎を砂魔獣に向けて放った。


しかし砂魔獣は無傷であった。


まずいな、俺の攻撃が通用しない。


砂魔獣は俺に向かって薙ぎ払った。


俺は吹っ飛び壁に埋もれた。

780ダメージ受けた。


たかしは飛び上がり、砂魔獣に拳を放った。

「硬くね?」

8ダメージ与えた。

たかしの攻撃力でも全く歯が立たないなんて。


どうすりゃいいか。

俺は作戦を立てるために二人の戦闘画面を開いた。


増えてる。。。


残念ながら俺の技が増えたわけではない。

増えていたのはカナの魔法だった。

ロックストーン 岩系呪文か?

あの魔獣に効くか試してみよう。

それと、たかしの技だ。

これは最初からあった技だ。

反撃の構え:_____

まだ一回も使ったことのない技だ。

反撃技なんだろうが、はっきりと効果が分からない以上考えても意味がない。


二つとも試してみよう。


効果次第では既存の技と組み合わせて強力な技ができるかもしれないし。


俺はカナの魔法画面を開きロックストーンを選択した。


砂魔獣の標的はたかしだ。

砂魔獣はゆっくりとたかしに近づいた。

「たかし殴れ!」

反撃の構えは必殺技程ではないもののTPコストがかなり高い。

たかしにはTPを稼いでもらわないといけない。

「なんか分からねぇが分かったぜ」

砂魔獣は足を上げ、たかしを踏み潰そうとしている。

その時、カナの剣先に大きな岩が生成されていた。

5mに及ぶその巨大な岩は砂魔獣に向かって放たれた。

片足の上がっていた砂魔獣に岩が直撃した。


そして砂魔獣の体は岩とともに一気に吹っ飛んだ。

1200ダメージ与えた。

砂魔獣は岩の下敷きになった。

砂魔獣は岩を持ち上げようとしている。

たかしはその隙に砂魔獣に向かって攻撃した。

65ダメージ与えた。

砂魔獣はびくともせず岩を持ち上げる。

砂魔獣はその持ち上げた岩をたかしに向かって投げ下ろした。


同時に俺はたかしの戦闘画面から反撃の構えを選択した。


「反撃の構え」

たかしが構えを行うと体からオーラが溢れ出した。


岩が落下して頭に直撃する瞬間。

たかしの腕は柔らかくかつ素早い動きで振り上がり岩を攻撃した。


岩に亀裂が走り、真っ二つになった。


たかしは上げた腕を下ろし元の構えに戻した。


セレクト画面の右上に星マークが追加されていた。

5秒間反撃状態になっているようだ。


砂魔獣はたかしに向かって腕を薙ぎ払った。

腕が勢いをつけてたかしに触れた。

その瞬間。

たかしの腕は砂魔獣の腕を弾いた。

次にたかしは砂魔獣の腹に近づいてストレートを放った。


時間にしてわずか1秒の出来事であった。


2300ダメージ与えた。


砂魔獣はゆっくりと倒れた。


反撃の構え:相手の力を利用して反撃する技(反撃出来ない技も存在する)


レベルが上った。

俺は33に上がった。たかしは34に上がった。カナは34に上がった。


______


隕石跡地の奥まで進んでいる。

奥に行くほど岩が多くなり、道は入り組み迷路のようになっていた。

「また行き止まりだ」

「これで3回目ね」

「どこにあんだよ」

俺は頭を抱えて道を振り返っていると。


ドゴォォン


後ろから音がした。

見ると、たかしが岩を砕いていたのだ。

「こっちのほうが早そうだぜ」

俺は唖然とした。

「あー、もう迷路はお前に任せるわ」


____


岩を壊し真っ直ぐ迷路を直進する。


「(うぇぇ〜すごいです〜)」

帽子の女は後ろを歩いていた。

「ん?」

「ひっ!!(魔物の気配)」

「気のせい。。。か」

トンコロコロが振り向くと同時に帽子の女は岩に隠れた。

「あぁぁ、早くしなひと置いてかれちゃぅぅ」

「。。。ふぇ?」

地面を泳ぐ背ヒレが三つ、帽子の女に向かって来た。

「うぇぇ〜これって」


白い光が空間を包む。軽快な音楽が流れる。

メッセージが下から飛んできた。

「サンドシャークa サンドシャークb サンドシャークc が出現」


「やばいよぉぉ、敵がぁ」

「(助けを呼ばないと。。。)」

「(声を出さな。。。)」

サンドシャーク達は飛び上がり帽子の女に向かってきた。


ドカーーン


「たかし、お前の壊した岩が崩れたみたいだぜ」

「帰りはきついな」

「まぁ大丈夫っしょ」



サンドシャーク達は消滅した。


「はぁぁ、危なかったぁぁ」

帽子の女は本を閉じ、再び後を追った。

「(レベルが低くて助かりましたぁぁ)」



師匠はまだ見つかっていない。

奥に着くまでもう少しだ。










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