未来シティ
船。。。どうやって運転すんだ?
「これじゃ、行けないぜ」
「船乗りを探さないと行けないようね」
「あ、爺さんを。。。」
「爺さんは流石にきついだろ」
ここで詰んだ?運転出来ないだけで?
「いや、このまま終わってたまるか」
俺は舵を掴んだ。
「ちょっ、壊さないでね」
すると___
メッセージが下から飛んできた。
来た!
「運転しますか」
「はい」
「いいえ」
良かった〜。
完結はまだらしい。
俺はセレクト画面ではいを選択した。
舵の上にマップが表示された。
赤いマークが表示された、現在地だ。
俺は思うように舵を回した。
おお、動く動く!!
適当に回しているが船は思うように動いてくれた。
「運転できたのか」
「まぁな、俺も知らなかったが。。。」
「才能かな」
俺はノールックで舵を回し、たかしとカナに決めポーズをかました。
本当はアシストだが。。。バレないんだ関係ない!
「で、どこに向かうんだ」
「東に向かってくれ」
東の大陸ね。
「アイアイサー!面舵一杯!」
船は東に進んだ。
メッセージが下から飛んできた。
「第二章 勇者の冒険」
____
東の大陸。それは魔王城に最も近い大陸。
大陸が違えば文化も違う。西の大陸とはまた違うものが見れる。
そんな大陸に向かうには船が必要だ、もちろん泳げるならそれでも構わない。
そして、他にも必ず必要な物がある。
それは___
権利だ___
「君たちここは立ち入り禁止だ」
「隣海移動許可証はあるか」
「ありませn」
「やはり立入禁止だ」
東の大陸手前には大きなバリケードが貼ってあった。
近づくとスピーカから音がして許可証を尋ねる。
「セキュリティ厳しすぎない?」
てゆ〜か王様がこういうの手筈整えるべきじゃないかな?
そう思うんですけど!! この!!
「あ"〜東の大陸のやつらも頑固だな〜」
「いや、これは中間大陸のだ」
「中間大陸?」
「厳密には、南の大陸に当たるのかな」
「東の大陸は文化が全く違うからな、揉め事を起こさないようにするために中間大陸が設けられ
厳しく審査してるんだ」
「なんかやけに詳しいな、たかしのクセに」
「おう、爺さんに聞いたんだぜ」
「なら南の大陸に向かうほうがいいんじゃないか」
「いやな、受付は中間大陸でやるんだよ」
「で、それはどこなんだ」
「。。。。」
たかしは沈黙した。
付け焼き刃の知識の限界。
察し___
「そんじゃ未来シティにでも入ってみるか」
中間大陸は3つの島の総称である。
隕石村、未来シティ、大森林島の3つである。
明らかに未来シティだな。
他の場所は行く必要もない。
未来シティが見えてきた。
島の上には街があり、ビルが立ち並んでいる。
明らかに場違いな島だ。
西の大陸を出た瞬間こんなに違うとはな。
船は未来シティに進んだ。
____
「何だこれ馬車?」
たかしは驚愕し、馬車を眺めた。
街には道路が敷いてある。
そんなところを走るものなんて一つしか無い。
プーー! クラクションが鳴った。
間違いない、車だ。
俺の知っている現代に近い町並みだ。
コンビニもある、スーパーもある。
カナもたかしも驚いていた。
俺だって驚いている。
前世じゃなくてもうここでいいじゃん。
魔王を倒した暁にはこの街でゲームを探そう。
そして夏休みの続きをおくろうかな。
そういやエンディング後の世界ってどうなるの?
「隣海移動許可証の受付ってどこか知ってるか?」
「あの先をまっすぐ進めば施設があるよ」
あの奥か。街には真っ直ぐ伸びた道路がある。
そこを進むと施設があるようだ。
「おーい、二人ともあそこの奥にあるって」
聞こえたんのかあれ。
二人は車や店を眺めたまま動かなかった。
____
奥には大きな施設があった。
人がたくさん通っている。
許可証の受付っていうし、市役所みたいなやつか?
入口の直前、演説している人たちがいた。
「国民は飢えています、我ら教皇に清き一票を」
なんかやばいのがいる。
選挙とか知らんけど、あんなのがいんのか?
教皇とか言ってるし。。。政治と宗教は混ぜちゃだめだろ。
知らんけど。かかわらないでおこ。
「あいことばを」
演説していた女性が近づき俺に話しかけてきた。
あいことば?
まさか、これはイベントなのか?
でもあいことばって。。。
__!!
電流が走る。
俺の脳裏をよぎったのはタ・ダノ町にいたブツブツ男だ。
何か言っていた、数字?言葉? (詳しくは2話を参照)
うわー、何だたっけ〜。
あの演説は誤魔化しているんだ。
あいことばを覚えているか、俺を試しているんだ。
RPGでも稀に見る合言葉やパスワード。ここで来るとは。
勘でやってみるか。
「開けゴマ!」
すると女性は遠くに行った。周りにいた人たちも一緒に遠くに行った。
演説は無くなった。はじめから無かったかのように。
俺はあいことばに失敗したんだ。
。。。。。
まっ、いっか。
俺達は施設に入った。
___
「すみません、許可証を発行して欲しいのですが」
「隣海移動許可証のことですね」
「それでは隣海移動許可証を発行致しますね」
発行ってこんなに簡単なのか。
いや、流石に仕様だろう。
ゲームが住所や年齢を求めることなんてそうそうない。あっても課金とか。
それに俺、この世界の住所知らないし。
「。。。ってあれ」
「すみません」
受付の係員は隣の係員に訪ねた。
「発行のパスワードってわかりますか」
「あーそれ田中さんがしってるよ」
あんたも隣も知らないのかよ。今までどうやって発行していたんだよ。
素朴な疑問が出てきて突っ込みたいが、これも仕様なんだろう。
メタ発言はやめておこう。
あの王みたいな適当な回答しか帰ってこないだろうからな。
「田中さんですか。。。」
係員は俺らに向き直り謝罪した。
「申し訳ありません現在作ることは出来ません」
「パスワードだろ」
「え、なんで。。。まぁ、ハイ」
丸聞こえだったよ。
「じゃあその田中さんにパスワードもらいに行くから場所教えてくんね」
「え、あー」
係員は少し戸惑う。そりゃそうだよな。
「この先のワームホールから管理場に行けばいると思います」
「はいよ、いって行って来るわ」
「では、田中さんによろしくお願いします」
パスワードを他人に預けていいのかよ。
強引な進行にちょっと呆れてしまった。
俺は施設の先に進んだ。ワームホールはどこだ。
「ここだ」
男が声を掛けた。
「ワームホールだろ、このボタンを押せば出てくる」
俺は言われた通りにボタンを押した。
管理場と武器屋の二つが表示された。
武器屋?
俺は武器屋を押した。
ワームホールが開いた。
おおすげぇ、床に穴が開いた。俺はワームホールに足を入れた。
瞬間、体が吸い込まれた。
____
落ちた先は武器屋だった。
「いらっしゃい」
武器が並べられた。さて、こん中にいい武器はあるかな。
「二人は欲しいのある」
「私はいいかな」
「俺も、武器はこれだし」
たかしは拳を見せてきた。
まぁ、俺も攻撃力が高けりゃいいか。
「一番強いのください」
「では5000Gです」
たっか!武器ってこんなにするのかよ。
俺はセレクト画面を開き、Gを確認した。
5000Gぴったしだ。
使えばアイテムを買うGさえなくなる。
最悪そこはドロップ品でなんとかするか。
俺はGを取り出し、店員に差し出した。
「ありがとうございました」
俺は目の前の剣を手に取った。
重っ!剣はとてつもなく重たい。
あっまだ装備してないからか。
俺はセレクト画面を開き、購入した剣を選択し装備した。
攻撃力が15上がった。
かなり強いじゃん。さっそく管理場に行くとするか。
武器屋の扉を開けると、そこには光が広がっていた。
手を伸ばすと一瞬で吸い込まれた。
俺は施設のワームホールがあった場所に立っていた。
穴は閉じている。
この技術すげぇな、どこでもOアってこんな感じなのかもしれない。
俺はボタンを押し、管理場へつながるワームホールを開けた。
「さ、行こうか田中のもとへ」
俺は穴に足を入れて吸い込まれた。