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老成転生~少年ボディで箱庭スローライフ~  作者: うどん五段
第一章 伝説の箱庭師の箱庭を受け継ぐ

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第45話 オネェさん軍団に頼まれた品と、新たな商売

ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。

 新しく入った者たちも、新たな職場になれるのに、時間は掛かろう。

 そういう意味でも、少しずつ彼らが新たな生活に馴染んでいけたらいいのじゃが……と思いつつ、ワシはコツコツと作るアイテムを考える。


 この前のパーティーで考えた付与魔法は、後日作るとしてじゃ。

 MPも豊富になってきた今、高級店への出荷用があまり始めてきた。

 余る……とも違うが〝ここまで出したらこの先は明日以降〟と、アイテムボックスの数を決めて出すことにしたのじゃ。


 そうする事で、一定数の供給は確保され、ワシの時間の余裕というのも生まれる。

 その生まれた時間で、新たなる商売や、アイテムを考えるわけじゃが……。


 

「新たなる商売をしたくとものう……」


 

 調理師たちは現在手一杯な部分がある。

 これ以上何かをさせればブラック企業よろしくになってしまう。

 それは避けたい。

 今のところは、現状維持が望ましいか?


 そんな事を考えつつ、ワシも次なる一手を出せずにいたのじゃ。

 暫くは現状維持が望ましいじゃろうし、さて、どうしたものか。

 今でも十分な稼ぎにはなっておるが、もっとできれば稼いで、皆の給料アップも考えたいし、何よりマリアンの為にも資産は必要じゃろう。


 

「次なる一手……」

「あらん? お悩みかしらん?」

「あららん? 困ったわねぇ。ご相談できるかしら?」

「ん?」


 

 一人悶々と考えておると、後ろにはオネェさんたちであるエリーマリーリリー達がたっておった。


 

「もう、女性用の着流しの本、くれるんじゃなかったんですか~?」

「おお、忘れておったわい。すぐ用意する」

「こう、爪もお洒落ができたらいいのだけれどねぇ……」

「それは思うわぁ」

「爪もお洒落にか……」


 

 そういえば、ワシの箱庭の持ち主であったリディアは〝マニキュアで店を大きくもした〟とも書いてあったのう。

 ならば、ワシもマニキュアを作るか?

 母が色々持っておったし、ワシも塗り方なら覚えておるからの。

 寧ろ、母の指先を整えるのは、ワシの役目でもあったので得意な方じゃ。


「ふむ、指先を綺麗にするものはあるぞ」

「「「本当⁉」」」

「うむ、マニキュアというのじゃがな」

「それ、大昔にあったアイテムじゃなかったかしら?」

「ええ、ファッション界では有名よね? 当時はとても流行ったと聞いているわ」

「ハヤトちゃん、それ作れるの?」

「作れるぞ。塗り方もバッチリ覚えておる」

「「「きゃ~~素敵~~‼」」」


 野太い声が響き渡る……。


「そうなると、爪を彩るい絵師を雇う必要があるわね」

「ああ、マニキュア専門店ね?」

「ハヤト様、どうかしら?」

「むう、そこまで考えてはおらんかったが、いたほうがいいのかのう?」

「「「絶対いたほうがいいわ」」」

「なら、マリアンが戻ってきたらお願いするとしよう。丁度頼みたいこともあったからのう」


 そう言いつつ着物カタログの雑誌を〝ロストテクノロジー〟で作り上げて手渡し、ついでに当時母の持っていた〝マニキュアカタログ〟も作って手渡すと、三人とも食いつくように見ておったわ。


「こんなにも爪のお洒落があるなんて……」

「これは是非絵師を雇うべきよ」

「そして、使い方を教えるべきね」

「むう……なら、それはワシが教えるとしてじゃ。三人は着物の方を頼みますぞ」

「「「ガッテン承知!」」」


 そういう所は男らしいのう……。

 思わず遠い目をしそうになったが……取り敢えず〝絵師〟と、気になっておる〝箱庭師〟を雇うところから色々進めていかねばならんな。

 できればもっと調理師も雇いたい。

 最悪商業ギルドから雇う事も視野に入れつつ、今後の見通しを立てていこう。


 まずはじゃ。

 マニキュアの再度普及。

 これでマニキュア専門店を作れれば、多少なりと商売にはなるじゃろう。


 次に、軽食屋。

 パンを使ったカフェを作りたいし、何より牛丼がワシは食べたい。

 丼物屋を今後展開していきたいところじゃ。

 最終的には焼き肉じゃな。

 これは絶対外せんのう。


 屋台を作るとしたら焼き鳥やは欲しい。

 無論、ワシが食べたいからじゃがな。

 マリアンと外を歩いたとき、牛肉や豚肉、鶏肉を使った焼き鳥屋はなかった。

 いい棲み分けはできそうじゃと思う。


 ああ、何にしても調理師が足りんのう……。

 コツコツ進めていくしかあるまいな。


「ハヤトちゃん、ハヤトちゃん」

「ん?」

「マニキュア、できるだけ早めに色々作ってくださる?」

「それは構わんが、どうしてじゃ?」

「この世界の冒険者たちは、何かと縁起を担ぎたがるのよ。爪にお守りの絵柄をつければそれだけで売れると思うわ」

「ほう?」

「後は貴族たちね。爪のおしゃれは透明なものは流通はしてるのだけれど、質が悪いのよ」

「それを、質の良いマニキュアを売っているってわかれば、貴族たちはこぞって来ると思うわ」

「なるほどのう……。わかった、絵師を雇い次第早めにしようかの」


 やることは沢山あるが、まずはコツコツひとつずつからじゃな。

 ここまでが順調ではあったのじゃし、気を再度引き締めていくしかあるまい。

 何事もゆっくりじゃ。

 ワシはスローライフを送りたい訳じゃが……その為にも何事もコツコツ進める。

 これは決定事項じゃ。


「あら、ハヤト様如何為さいました?」

「おお、マリアン丁度いいところに。実はな……」


 こうして、ワシはマリアンに今後の展望を語ると、直ぐに――。


「わかりましたわ。絵師を大量に、それと箱庭師もお米の方も含めて直ぐに集めます」

「すまんな。色々と迷惑をかける。その代わり、マリアンの指先はワシが綺麗にマニキュアを塗ろう」

「まぁ! それだけで俄然やる気が出ますわ♡」

「ははは!」


 こうしてマリアンは直ぐに動き始め、商業ギルドに人を雇いに行った。

 ワシのために色々動いてくれるマリアンに、少しでも恩返しができればいいのじゃがのう……。

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