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地位を奪われた元ダンジョンマスター、7歳のギルド受付嬢に転生して冒険者を作成し、自分の作ったダンジョンを攻略します  作者: 夕綺柳
第二章

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第六十七話 それぞれの旅立ち


 天上の歌のアンデマンド支部は物理的にも無くなった。


 オリーブのお爺さんの手配で、支部が無くなるように動いてくれたんだけど、あの戦いのせいでギルドが焼失し、もう建物そのものがない。


 生き残ったギルド員は三々五々、周りの天上の歌の支部に散っていったようだ。


 死んだギルド員がいたかはわからないけれども、負傷者はかなりの数いたはずだ。


 ポーションや治癒術で治せる範囲は治しただろうけれども、かなりの痛手だったと思う。


 そして、オリーブのお爺さんの成果なのか、銀の月にクエストも復活した。


「おはようコットン! クエスト復活だぞ」


「おはよう、ゼンネル兄ちゃん! 本当に良かったよ~」


 きっと、赤い風でもクエストが復活しているだろう。


 これからは、いいクエストがあればクエスト。


 特になければ黄金都市という二段構えで、ギルドが賑わっていくはずだ。


 天上の歌のギルド員がいなくなったため、黄金都市も開放された。


 繋げた空間を使ってもいいし、階段を下りてもいい。


 兵士の人が警備してくれているから、閉じる必要もないだろう。


 でも、これから、ダンジョンがどうなってしまうのかわからない。


 ダンジョンマスターは、黄金都市をこのままにはしておかないだろう。


 領主様にも考えがあるだろうけど、さてどうするのか。


 ダンジョンマスターと言えば、あの化け物をどうするつもりなんだろう。


 神の創造は絶対に無理だ。


 国王陛下がどんな秘策を持っているのかわからないけれど、もし出来たとしても、今いる神にすぐ殺されてしまうだろう。


 そしてそれは、ダンジョンマスターがやっても同じ事だ。


 しかも、そんな重罪を犯したら、ダンジョンマスターもただでは済まないはず。


 神に目を付けられ、自らを滅ぼすだろう。


「コットンさん」


「アインザックさん?」


 牙と角を隠すために仮面を付けたアインザックさんが来た。


 呪詛返しで受けた呪いは、治らないままのようだ。


 腕の隆起や羽根は服で上手く隠している。


「僕はこの力を生かすために、他の街に移ろうと思う」


「え、どうぞ……」


 わたしに言いに来なくても良いのに……。


 でも、アインザックさんはなにかに浸るように話し続けた。


「そこでだ、妹のアーレイを銀の月で受け入れてほしい」


「え? アーレイさんを?」


 呪詛師としての腕はあるけど、冒険者になれるの?


 いや、トレイシーはやってるけど……。


「銀の月で訓練をさせてもいいし、ただ歌を歌って暮らしても良い、生活費は渡してある」


「冒険者になるの?」


「それはアーレイが決めればいい」


 レベルは2だから、冒険者になるなら訓練が必要だけど……。


「妹ってことは、一応王族なんでしょ?」


「そうだ、継承権はないが、僕達を担ごうとする派閥はある」


「そうなんだ」


 そういうところから、お金とか権力とかを引き出しているワケか。


 なんか、厄介ごとになりそうな気もするけど……。


「いいの?」


 アーレイちゃんは、伏し目でわたしを見た。


 お兄ちゃんに置いて行かれて、新しい場所で生活するのは不安だろう。


「いいよ、アーレイちゃん、セレシュと仲良くしてね」


「わ、我ですか? まぁ、いいですが……」


 トレイシーは、迷惑そうな、でも満更でも無さそうな難しい反応をした。


「セレシュも技術を教えてもらえばいいでしょ?」


「我の方が上です! 教えて貰うことはありません!」


「私は。あの男を必ずやってみせるよ、お兄ちゃん」


「そうか、お兄ちゃんは楽しみにしているぞ」


 どうやら、ふたりともダンジョンマスターを倒すことは諦めていないようだ。


 でも、呪い殺せないところを見てしまったからなぁ。


 訓練すれば、できるようになるものなの?


 呪詛返しを研究すればいけるかな?


「セレシュちゃんとふたりなら、なにか出来るかも知れないしね」


 アーレイがセレシュを撫でた。


「我は我で、ダンジョンマスターを倒さなければならないのです!」


「おっと、その子、いい声してますね」


「シールズ?」


 その子とは、アーレイちゃんのことだ。


 シールズがアーレイちゃんを値踏みするように見る。


「神の伝承に興味はありませんか? いい吟遊詩人になれそうだ」


 アーレイちゃん、呪詛師にシールズの歌の力まで持ったらどうなっちゃうの!?


 でも、まぁ、これが冒険者ギルドの日常だった。


 そして、わたしの日常でもある。


 やることは明確だ。


 冒険者を強くし、ダンジョンマスターに挑む。


 わたしは、その日を心待ちにしていた。



ここまで読んでくださりありがとうございました!


時間スキップしなかったですね。


これからもスキップしないかなと考えてしまいました。


日常回が少なかったので、冒険者作成もあんまりできなかったですね。


もし次があれば、街が他国に占領されたりなどを考えています。


日常回も意識的に入れて、冒険者作成したいです。


つづくかわかりませんが、またお会いできる日を楽しみにして!

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