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最弱勇者は叛逆す  作者: 水無月 黒


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30/35

VS 白騎士 Final

 ラムズベルク辺境伯との会食も無事に終わり、後は王都に向かって出発するだけ、なのだが、……

 「……汝、仮にも勇者なれば、正々堂々剣による一騎打ちを望むものなれば……」

 こいつ、ラムズベルクでさんざん騒ぎを起こしておいて、白昼堂々町中に現れて大丈夫なのか?

 実際遠巻きに野次馬が集まってきているし、衛兵を呼びに行った者もいる。

 あと、今回の口上は微妙に弱気な気がするのだが、毎回台詞を変えているのだろうか?

 「オーギュスト=ロイド本人のステータスに変化はなし。聖剣と聖鎧はそのままだが、装備が増えているな。」

 何故か、盾を三枚抱えている。鑑定によると、『フロートシールド』。マジックアイテムのようだ。

 「あれは、オーギュスト殿の近衛騎士団時代に使っていた装備ですな。あれには皆泣かされました。」

 ジョージには見覚えるある装備らしい。

 「そんなに優秀な装備なの?」

 「起動すると、宙に浮かんで本人の対応しきれない攻撃を自動で防いでくれる高価なマジックアイテムです。」

 「何それ、凄いじない。」

 「ただ、込められた魔力が尽きると突然落ちてしまい、盾が防いでくれると思って放った攻撃が当たりそうなることもしばしば……本当に苦労しました。」

 「うわぁ~。」

 さすがは近衛騎士団、苦労するポイントが間違っている。

 「『ミラー』が効かない攻撃には盾で防ぐか、一応考えているようだな。町中では上級魔法も使えないし。」

 だが、決定打に欠けていると思うのだが、気付いていないのだろうか。

 「前回の作戦で問題なさそうですな。」

 ジョージの言う通り、前回の作戦そのままで何の問題もない。せいぜい倒しきるまでの時間が伸びるだけだ。

 時間がかかれば、ラムズベルクの衛兵だか領兵だかがやって来る。ラムズベルク辺境伯には白騎士の正体、スキル、攻略法まで伝えてあるから、対策はばっちりだろう。

 また、上級魔法を封じられたリリアもその分補助魔法などの支援に回れるし、盾が反応するようなら下級魔法による飽和攻撃で盾の自動防御を封じることもできる。

 負ける要素はない。

 だが、……

 「いや、ここは俺一人で行く。」

 俺はジョージとリリアに少し離れてもらい、一人白騎士と対峙する。

 「こいつとも、いいかげんに決着を着けるべきだろう。」

 まともに戦っても負ける要素はないが、逃げられるかもしれない。これから駆けつける衛兵は、『逃走』対策に包囲網を布くだろうが、完全に包囲される前に逃げ出せば逃げ切れる可能性はある。

 「すぐに、終わらせる。」

 そう、すぐに終わる。これから使うのは、「出したら終わり」の終之太刀。その中でも特に一瞬で終わる技だ。

 口上の終わった白騎士も、聖剣を抜く。そして、抱えていた盾を放り投げると、三枚の盾は白騎士を囲むように宙に浮かんだ。

 我彼の距離は約五メートル弱。剣で戦うにはまだ遠い。白騎士も盾を起動する時間を稼ぐため距離を取っていたのだろう。だがこれがこの技の間合い。


 ―― 終之太刀『せつな』


 瞬きする間もない一瞬、それで終わり。傍からは、二人の位置が入れ替わっただけにしか見えなかっただろう。距離は三倍に開いているが。

 『せつな』は武技(アーツ)状態ではなっても速さや威力は変わらなかった。だが、『ミラー』はきちんと再現したらしい。

 三枚のフロートシールドが遅れて白騎士の方へ漂っていく。

 そして、――

 俺の持つ剣が、半ばからぽっきりと折れた。

 俺の使った剣は、粗悪品でも安物でもないが、普通に売られている市販品。二つと無い業物でもマジックアイテムでもない。

 対する白騎士が持つのは、『不屈』の聖剣。

 だから、俺の剣だけが折れた。

 剣の差が勝負を分けた。

 決着は、着いた。


都合により、今回短いです。

次話で何が起こったかの解説をします。

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