登場神物紹介・その3
第二章までで大体のレギュラーは出揃っているので今回は少なめです。
モモユミヒメ/桃弓比売
アシヤヒコ/葦矢彦
小さな闇の神ウケモチが、オオカムズミの宿る木の一部を借り受けて作った桃の木の弓の女神と、その辺に生えていた葦で作った葦の茎の矢の男神。
二柱でワンセットの双子神。姿は瓜二つで翼が生えており、ウズメが大喜びするほど小さくて可愛いらしい(笑)。
本作の創作キャラクターであるが、桃弓と葦矢を用いた儀式は鬼を祓うとされ、日本の平安時代初期から「追儺」と呼ばれる宮中の年中行事として成立していた。現在は節分の豆撒きの風習に派生・変化している。
《 黄泉の国の神々・亡者 》
ヨミドノサエ/泉門塞
イザナギが黄泉比良坂から脱出する際、直接追いかけてきたイザナミから逃れるために投げた大岩の神。
黄泉と地上の道を塞ぐという意味で黄泉戸大神や、イザナミを追い返す事に成功した事から道返大神などの異名を持つが、本作では台詞自体がない。
オオカムズミ/意富加牟豆美
イザナギが黄泉の軍勢を追い払う際に投げた、三つの桃の生っていた木の神。
千五百の軍勢&八柱の雷神がたったの三個で撃退できたのだから、トンデモない話である。ピーチ型の手榴弾か何か?(笑)
本作では獣毛の生えた幼女型の女神だが、かなりの年長者だそうで合法的なロリBBAという事になる。一応大陸から種として渡ってきたのに何故か黄泉比良坂で生えてしまったためにぼっち、という設定が付加されている。
外見的なイメージは、桃といえば西王母という単純な連想から、その子供みたいな感じを意識しました。
黄泉醜女/ヨモツシコメ
黄泉の国でも恐るべき穢れの強さと、本能でのみ動く知性の低さを併せ持つ醜い亡者たち。
「古事記」における表記は「予母都志許売」であるが、分かりやすさ優先のためこちらの漢字を採用。
本作ではひたすらホラーな外見と無茶苦茶な強さ、というか速さでツクヨミ一行を苦境に陥らせている。
実は醜女という単語は必ずしも不細工な女性という意味ではなく、強大な力を持った女性という意味合いがある。そのためか昨今ヨモツシコメで検索すると結構な美人さんのイラストがヒットする事も多い。いい時代になったものだ(笑)。




