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極私的映画論  その4  映画の本ほどつまらないものはない?

作者: 舜風人
掲載日:2015/10/31

映画の本。映画史、映画理論、映像論、シナリオ論、エイゼンシュテイン、カメラ万年筆派、

ニューシネマ、ネオリアリスモ、ヌーベルバーグ、


それらを論じた本は山ほどある、


しかし、それらの映画は今見ても面白いがそれらを評論した本は、面白くないのが現実である。


ヌーベルバーグの映画は今見ても面白いが、ヌーベルバーグ論の本は面白くはない。


それは言葉で映像を語れないというもどかしさを脱しきれないからなのだろうか?

それともそもそも映画を活字で解析しようなんて無理だったのだろうか?


わたしもおよそ映画の本は、数え切れないくらい今まで読んできたが、

読んで映画の楽しみがわかったという本には、5本の指以下しか出合ったことがない。


映画のエスプリというか、映画魂?というか、そういうものがわかっていてしかも映画評論家で

ありうるという二律背反が難しすぎるということであろうか?


さて今までそうした難問である、二律背反をクリアしえたと、わたしが思う本がいくつかある。


まさに稀有な類まれな本【映画王国の守護霊?)そんな本である。



まずこれは純粋に学術的な本であるが

サドウールの「世界映画史」である。


これでわたしは映画なるものの深みと、歴史を知ったというまさにわたしのバイブルだった。

当時、今から50年前、ビデオも、DVDも、ユーチューブも、、そんなものもちろんあるわけでなし、

これだけが世界の映画の全貌を知りうる唯一の本だったのである。


わたしはその、スチール写真に「神を見た」?ものである。

マリーダンカンがおぼれた青年を裸身でくるんで暖める伝説の名シーン。「河」

いじらしいリリアンギッシュが唇に人差し指を当てるシーン、「東への道}

そんなスチール写真に飽かず眺めいってこの映画を全部見られたらなあ。

ただ、空想するしかなかった時代である。





さてそうしてサドウールの映画史を夜ごと昼ごと耽読した少年は

ある日ふと立ち寄った街の本屋で

女が大理石像の足指に口づけするスチール写真の表紙の変な?映画の本を目にする。

それがなにあろう、

第2のショック、



アドキルーの「映画とシュルレアリスム」という本との出会いだった。

これはショックだった、


映画とはこう見るものなのか、

こんなカルトな映画の世界があったのか。


わたしは取り付かれたように読みふけった。


そしてそこで、

「ピーターイベットソン」を知り、邦題「永遠に愛せよ」ヘンリーハサウエイ監督


「黄金時代」を知り、ルイスブニュエル監督


「マスクの後ろの顔」を知り、ピーターローレ主演


「ジャネットエームズの犯罪」日本未公開を知り、


「吸血鬼ノスフェラチュ」を知り、


日本人探偵「ミスターモト」を知り、ピーターローレ主演。

            


G・メリエスの真の偉大さを知り、


ドイツ表現主義映画を知り


フリッツ・ラング監督を知り、


猟奇島  「ザロッフ伯爵の狩猟」を知り


アメイジングなトッド・ブラウニング監督を知り、


ハリー・ラングドンの夢想を知り


ルイーズ・ブルックス  ルルの美しさを知り




映画の真の偉大さを知ったのだった。


この本はわたしの第2のバイブルとなったのだった。今でもバイブルである。


私の持ってるのは1968年の美術出版社版ですが、

1997年改訳出版されたようですね?


その、改訳版の紹介文がまた、良いですね?


『「愛」と「反抗」の映画1000本を舌鋒するどく、縦横無尽に語り尽くす神話的名著、30年ぶりに改訳・新装刊。』


神話的名著?そうです、まさにそのとおりですよ。この本は。


結局わたしにとって映画の本でわたしに目を開かせてくれたのは以上の、この二つの本しかないと言って良いだろう。




ああ。もうひとつあった。

最近出された本だが、(と言っても平成2年であるが)


角川文庫の「映画の快楽」ジャンル別洋画ベスト700である。


これは面白い、

今でも時々出して愛読している本である。

この本は題名のとおり網羅的なガイドブックであるが


その辺の凡百の映画ガイドではない、

個性豊かな執筆者たちが独断と偏見で選んだカルトでコアな映画ばかりだからだ。


この本を読むと映画が見たくてうずうずしてくること請け合いである。


反対に毒にも薬にもならないような当たり障りのない映画ばかり集めてさあどう?というような

「名画100選」だとか、そんなガイドブックならうんざりしてしまうだけなのである。

最近の映画のガイドブックというとそんな本ばかりですよね?


でもこの本は違いますよ


「映画の快楽」(ジャンル別洋画ベスト700)角川文庫。


これは目からうろこを請合いです。

残念ながら絶版ですが、











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