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雪の唄  作者: 孤高
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1話『10月の初登校』

明は男です。

可愛い男の子です。

皆さん、間違えないで

――季節は冬

 春から今まで、ずっと入院していた明にとって

今日が高校初登校日になる

 現在の時刻は10時過ぎ

1限開始時刻は8時50分の筈なのだが、入院して時間の感覚が狂っている明は、まだ起きない

「明。起きなさい」

明の姉、美雪が親切にも彼を起こしに来た

彼女も先程まで、寝ていたらしく自慢の長い黒髪を直しつつ弟の体を起こす


……あえて言うなら、彼女も遅刻である

「あの子誰?」「めっちゃ可愛い。」

「すごくカッコいい…」

と生徒が群がる真ん中に明が立っていた

ここは私服OKという一見変わった学校で校名は『北川高校』と言う

 小柄で姉にそっくりな明は早くも学校中の噂になり有名人になってしまった 明の容姿は確かに美人だが、ともかくよく性別を間違えられた。

『男なら、髪の短い少女』に見えて

『女なら、身長の男子』に見られる

と、このような感じで性別が全く合致してなかった

彼の容姿は、良く言うと中性的美人

悪く言うと女々しい男

そう……宮本明は男である

 登校早々有名人になってしまった明は、早くも生徒達に囲まれていた。

男子には、ナンパされたり、女子には、ちゃん付けで近寄られたり

と彼はもう家に引き返すことができなかった

「……ぼ、僕、男」

と明は少し俯き加減に言う

しかし、明の声は本人が思っている以上に小さく

周りには全く聞こえていない

「今日から新たに登校する事になった人がいます」

眼鏡をかけた数学教師が紹介する

しかし、この場合は『転校生』になるのだろうか?

明が入室して軽く会釈する

「宮本 明君です」

教師が紹介すると教室中が騒ぎ始める。

「マジで男?」

と言う男子やら

「可愛いねぇ」

と言う女子まで幅広い意見がだが、皆『変わってる奴』としか思っていないようだ。

「軽く自己紹介しなさい」

明は表情を曇らせて一言

「ぼ、僕……宮本明、南山中学からきました。よろしくお願いします」

明の顔はトマト色に変わる。

……クラスメイトの半数以上は、彼のことをまだ男とは思っていない

中途半端ですが、1話終了

ま、良いじゃないか

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