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65 ジオ国の城へ

<ジリー>


-ジオ国-


 城へ乗り込むのはいいけど、どこへ転移するかね。

私の部屋、お父様の部屋、執務室は、マークされているはず。

あっ、医療室がいいわね。他の部屋へ移動もしやすいし。

会議室と謁見の間と同じ建物だし。


 「さてと、城へ乗り込もうと思います。

オプスとリュミは、人から見えなくしてね。フラムは、私の魔力を隠して。

ティエラは、私の魔力が途切れた時に結界の維持をお願い。

アクアとヴェントは、警護ね。皆、よろしく。」


 「「「「「「はい。」」」」」」


 「じゃあ、城の医療室へ転移します。皆、そばに来て。」

医療室だから人がいるかも、でも、まぁ良いか、見えないし。

 

 医療室へ。

誰もいませんね。静かです。

罠の魔術も感じません。いったいどうなんでしょうか?

さっさと見て回りましょう。


 “フラム、部屋から出たり入ったりするのに魔術使うけど、他の人に感知されないのよね?”

 “はい、ジリーに魔法をかけていますので大丈夫です。”


 “皆、あちこち移動するから付いて来てね。”

医療室の部屋から扉を開けずに魔術で通り抜けて廊下へ出ました。


 人がいませんね。

でも、人の気配が感じる謁見の間に行くとしましょう。


 扉を開けず、通り抜けてびっくり。ここは、満員電車かって。

ゆっくりと通り抜けて良かった。さすがにぶっかったら見えなくても気づくよね。

で、これはなんだろう?集会?

ざわつきぐあいから操られていないことがわかってほっとした。

まぁ、一緒に待ちますか。この位置は、まずいので壁の中にいるとしましょう。


 深窓?のお嬢様だった私に知り合いはいないから人探しもなくひま~。

いつも他国へお勉強に行っていたからこの国にいなかったのが原因と。

この国の人は、私を病弱だと思っているのかも。

直接関わっていた家庭教師とかは、皆ご高齢だったなぁ。

これは、お父様の陰謀のような気もするけど。

で、先日田舎に帰られたし、身のまわりについては、出歩くために自分でやっていたし・・・。


 一時、自分の世界に入っていたら周りが静かになっていた。


 ん?見覚えのある顔?

ああ、お父様に似ているのね。お父様の異母弟のブラッドかな。


 「皆、集まってもらったのは、王がご乱心なされて防御の結界を壊された。

それに気づかれた、こちらのブラッド様が結界を修復されたので安心して欲しい。

そこで暫定的にブラッド様に王になっていただこうと思う。」

と、話していた側近?が周りを見渡した。


 「何か意見のあるものはいるか?」


 いやいや、常識的につっこみ所はめちゃくちゃあるだろう。

結界維持してるの私だし・・・、皆に協力してもらってだけど。

まぁ、この状態で言える人はいないだろう。この時点で決定事項の連絡だろうし。


 宰相とかお父様の側近が見当たらないしなぁ。


 お父様の弟ならこの国での力は、私、お父様についで三番か。

この世界でなら海が入るから四番目と。今は一番と思っているだろうけど。


 邪魔な者は、隔離したか殺したかな?


 “アクア、仲間に頼んでこの城に捕らわれているものがいないか調べて。

それと私が行くまで操られないようにフォローしてもらえるようにしてくれない?”

水の精霊にお願いするのが一番でしょう。


 “は~い。ちょっといってきます。”


 「あの~、王様はどうなったのでしょうか?それと王妃様、皇太子様はどうされているのですか?」

あらら、チャレンジーな女官さんが・・・。


 「王と王妃は地下牢で、皇太子は他国で療養中だ。」

知らなかったわ、私は療養中なんだ。お父様かお母様が言ったんでしょうね。


 「では、皇太子様が戻られるまではブラッド様が王様代理ということですね。」

女官さん、満面の笑みで言って大丈夫?


 「そういうことになる。」うわ~っ、嫌そうに言ってる。


 「他になければ解散とする。ブラッド様を今後陛下とお呼びするように。」

ふ~ん、陛下代理が正しいと思うけど。


 陛下代理と側近が出てから、集まった人たちも出て行きました。

おや、さっきの女官さんと騎士さんたちが医療室に入っていきましたね。

ちょっと付いて行こうかしら。


 「さっきの何?えらそうに腰巾着ごときが。」

えっ?怖~っ。女官さん。周りの騎士さんたちは笑ってるけど。


 私はというと医療室の片隅にて盗み聞きと。味方だったら嬉しいな~と。


 “ヴェント、さっきの陛下代理のそばで話を聞いていて教えて。”


 “了解しました。”


 「シシィ、そんなことはどうでも良い。王と王妃を助け出さないと。

乱心ってどこから出てきたんだ?不意打ちでやられるような王ではないはずだが?

ところで誰か皇太子はどこか知っているか?隠れるように連絡した方がいいと思うが。」

若手騎士代表って感じね。皆若いわねぇ。20~30代くらいね。


 「ギル。皇太子に関しては情報がないから逆に安全だと思うわよ。

下手に探す方が危ないわ。第一、年と性別しか知らないのよ。」


 あれ?そうだっけ?転移で動くから廊下でも会ってないか。

影が城にいたはずなんだけど?


 「そうか、じゃあ、王と王妃を陛下代理たちに気づかれずに助け出す方法を考えよう。

地下牢と言っていたが、そこは信じていいだろう。地下牢は魔術が使えないからな。

王を閉じ込めるには最適な場所になる。助けるには魔術が使えず困るがな。

おい、参謀、あとよろしく。」


 「俺?ギルが決めるんじゃないのかよ。」


 「無理、俺はまとめるのと戦うのが専門。作戦はアルに任せる。」


 「はいはい。確認だけど、ここにいるメンバーだけでやるんだよな?

ここにいる奴は、信用できるが、諸事情で参加できない奴は、事前に教えてくれ。

親類縁者関係は仕方がないからな。明日の朝までに頼む。」


 「これで解散とする。皆、仕事に戻れ。」

ギルの号令で解散となり、一人アルと呼ばれる人を除いて出て行った。


 「さて、お嬢ちゃんは何者かな。」

げっ、こちらを向いて話しかけてきました。

すみません。一月以上も間が・・・。

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