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57 海キレる?

<ジリー>


-ゴルア王国-


 海!


 「ジリー、落ち着け。海は聖を誘き出す人質だ。無茶なことはしないだろう。

あの拘束は、魔法用だ。海は、この世界でジリーの次に魔力がある魔術師だ。

魔術関係の拘束は簡単に外せる。わざと捕まっているんだろう。

 私は、あれに捕らえられると脱出できないので先に逃げてきたがな。」

 ブランが戻ってきて説明してくれました。


 「海に考えがあるとしたら、私はどう動けばいいかね。

まさかグリーさんが・・・。」


 携帯の画面が動きました。

海が、どこかの個室に連れて行かれました。


 「まったく、来るんじゃなかったな。聖に頼まれて助けたら罠かよ。

さっさと婚約者の所に行けば良かったな。」海が誰かに話しているみたいね。


 「それは、すまなかったな。」ん?リーコスさんの声かな。


 「しかし、この国最低だね。勇者って捕まえるものか?それに偽者まで用意するか?」

 「そうだな。俺もそう思う。」


 「いったい何をしたいんだ?」

 「さぁ?命令されて動いているだけだからな。

グリューネが敵に回ったら敵わないし、逃げられないな。」どこまで本当でしょうか。


 「なんだぁ、それ。」

 「この世界で5本の指に入る魔術師なんだぜ。」


 「ふ~ん。」

 「そうだ、お前ここから逃げるのは無理だからな。

その鎖は魔法を無効にして、この部屋は強力な魔術用の結界が張ってある。」

そうなんだ。海なら問題ないと思う。グリーさんより上だから。


 「それより、なぜ聖なんだ?あいつ勇者じゃないぜ。

それと俺が死んだとしても、国から出ることはないんだけどな。

ついでに言っておくけど、俺を助けにくるとしたら婚約者だ。」

 そうね、聖は死んでいるんだから無理よね。私は行けるけど。


 「一応話はしておくが・・・。俺にはわからん。」


 リーコスさんは、部屋から出ていったようです。


 『ジリー、まだ動くなよ。しばらくここにいるから、気になるなら携帯で確認してくれ。』

海が、日本語で話ました。誰に聞かれても問題ないですね。


 この国何がしたいんでしょうね。勇者を捕まえる?意のままに操る?

世界征服かな?まさかね。


 あらっ?部屋に誰か入ってきました。元魔術師長?


 「不自由はないかね?」

 「この鎖がめちゃくちゃ邪魔だけど?」当たり前ですね。


 「しかたがないだろう。精霊に逃がされたら困る。」

 「聖みたいに好かれていればだろう?俺は関係ないだろ。」


 「聖が助けに来たら、精霊も手助けするんでは?」

 「聖が来ることは無いから、それは無いよ。助けに来るとしたら俺の婚約者。」

またまた、同じ会話。全員とするのかしら?


 「なんで勇者が必要なんだ?相手に納得してもらって偽者をしてもう方が簡単だろ?」

 「力がないではないか。勇者なら精霊を使役でき、魔力も巨大。」 


 「捕まえるという時点で、味方はしてもらえないんじゃないか?」

 「それでも話をすれば、わかってもらえる。」


 「無理やりでは、話をする以前の問題だろ。あ~あ。」

 「そんな訳はない。」


 「貴様いいかげんにしろ。」海が、護衛の騎士に殴られて椅子から落ちた。


 海の目が怖い・・・。


 『ふ~ん、大人しくしているの止めた。ここから出て城壊してくる。』

あ~あ、きれちゃったわね。


 海は、鎖に巻かれたまま扉に向かって歩き、扉を蹴破りました。

これって魔法も魔術も関係ないわね。部屋にいた人たちは、唖然として見送ってました。


 そのまま外へ出て魔術でどこかへ転移しました。

見たことのある場所です。お城の牢?画面が、揺れています。いつの間にか鎖は外したみたい。


 “ジリー、ここで地震起こして倒壊させるからね。

小さな揺れを数回でインターバルを取りながら段々強くしていくから、誰もいなくなったら教えて。

それから倒壊させる。”

 “よくわからないけど了解。”


 「皆、海が城を壊すみたい。もし、まだ中にいる人がいたら外へ移動させてくれる?

ただし、牢の中にいる人は縄で拘束して外へね。いいかな?」


 「「「「「「いいよ。」」」」」」


 携帯の画面は、牢の海を移している。頭の上から瓦礫が落ちてきているけど大丈夫なのかな?


 「ブラン、城に人の気配がないか調べて。」


 ブランが消えて、10分程度して戻ってきました。


 「誰もいないぞ。」

 「ありがとう。」


 “海、誰もいないって。”

 “サンキュウ。”


 魔術に力を入れたみたいね。上から落ちてくる速度が変わった。


 また、場所が変わったみたい。今度は、召喚された場所?


 “聖、ここもな。”

 “はい、はい。”


 “皆、今度は神殿の中にいる人を移動させて。”

 “は~い。”誰かが代表で答えてくれたみたいです。


 「ブラン、今度は神殿の確認をお願い。」


 また、ブランが消えました。10分後に戻ってきました。


 「ジリー、いいぞ。」


 “海、いいよ。”

 “ありがと。”ここも倒壊。


 またまた、移動したようです。さきほどの館に戻ってきました。

会議室に立って、また先ほどの行動を始めました。


 あっ、グリーさんも入ってきました。

魔術対決?揺れが止まっています。海が不利な気がする。

だって、城と神殿でかなり魔力使った後じゃない?

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