54 ジオ国からゴルア王国へ
<ジリー>
-ジオ国-
皆と私の部屋へ移動しました。そして、部屋の好きな場所へ落ち着きました。
「まずは、ゴルア王国ですね。
グリーさん達は、一緒に皇太子がいるから革命を起こす可能性もあるわね。
あの王は、なんとかしたいわ。
住んでいる人に迷惑をかけずに王の交代が理想よね。
皇太子の人物像がわからないから微妙だけど。
何か意見ない?」
「王の交代は賛成。できれば1発ぶん殴りたい。」海。
「ジリーの好きなようにしていいけど。」ジーン。
「意見なし。」ポー。
「ない。」ブラン。
う~ん。やっぱり海と相談して進めればいいかな。
「海、グリーさんたちの行動を把握している?」
「いや、聖と一緒に離れてから会っていない。」
「そっか。グリーさんの所へ行こうと思うけど初対面のジリーで。
聖は国に帰って、婚約者の私と仲間達と一緒に旅をしているということで。」
「了解。」
「ジーン、ポーは魔法を使えるの?」
「ああ、ただし自分の属性のものだけな。」ジーン。
「うん。」ポー。
「そっか、私だけ使えないのね。
じゃあ、皆にお願いしたときはよろしくね。」
そばに来てくれて皆は、うなずいてくれています。
「お父様とお母様に挨拶してきますので、戻ったら行きましょう。」
と、お父様の執務室へ転移。
「お父様、いってまいります。」
「ジリー、お前は我の娘だ。何かあれば駆けつける。気をつけて行って来い。」
「はい、お父様も気をつけて。」他の国の動向も気がかりです。
何か保険をかけていきたいですね。
部屋へ戻って
「ブラン、この国に何かあれば知らせてくれるようにできない?」
「ん?ヴェント、仲間にこの国周辺を見張るように指示できるな。」
「はい、何かあれば連絡するように伝えておきます。」
「ヴェント、ありがとう。」
「なぁ、いまさらだけど魔王って悪じゃないのか?
俺からは、ただの親としか見えてないし。」海。
「他の国の王族は知らないけど、魔王は国王として優秀で良い人物ね。
他の国で自分たちと違うと迫害された人を保護して国ができている。
多分戦争すれば強いと思うけど、平和主義で防衛のみ。
ちょっと見た目が違うだけなのに・・・。」
「神さんに魔王は悪かって聞いたときに、会って判断せいって言われた。
これが答えなんだろうな。」へぇ、そんなこと聞いてたんだ。
「ジーン、ポー、私達って心話できるの?」
““できる。””わっ、びっくりした。
「ブランは、できるのわかっているし。」
“他のものもな。”
“そうね。”
「問題は、海。できるようにして。」
「強制かい。」
「できないとは言わないわよね?」
“これでいいのか?”
“やっぱりできるんじゃない。グリーさんたちに会っても、問題なしね。”
「海、ゴルア王国のグリーさんの森の家に行きましょう。そこに戻っているかも。」
「そうだな。王都よりはいいだろうし。」
「ブランが一緒だから結界を抜けれた理由になるしね。
海は、聖が帰った報告をと。聖がグリーさんを気にしてたからとでも言えばいいかな。」
「それでいいんじゃないかな。」
「じゃあ、行きましょうか。海、魔法でグリーさんの家の前へ転移して。」
「了解。」
-ゴルア国-
返事とともにグリーさんの家の前に到着。
海がノックしました。ん、静かね。
「グリューネさん、いらっしゃいませんか?海です。」
海の声が届いたと同時に扉が開きました。
私、海、ジーン、ポーの喉元へ槍や剣がつきつけられました。
王都の騎士のようですね。
さて、グリーさんはどうなったかね。
まさか、ここの結界が破られているとは思わなかったわ。
おとなしく捕まってみるのもありね。
“皆おとなしく捕まって、状況が知りたいから。”皆に呼びかけました。
“怪我はしないように体の強化を忘れずにね。”