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52 ジリーと海

<ジリー>


 「うん。」あれ?ここどこ?ベッドで寝ていました。

 「気がついた?」茶髪の青年です。


 声をかけて気を失ったことを思い出しました。それと前世の自分も。

ありえないことだと思いますけれども、海がきっかけでしょう。


 私の前世は、黒宮聖。

元の世界の地球に戻れたのに交通事故で死亡。

 その後、この世界の神様に会い、海に会いたいと訴えました。

今現在を考えれば、願いは叶えてもらえたようですね。

それと気を使ってもらったみたいです。

わざわざ10年も過去へ生まれ変わらせてもらいました。


 さっき、ブランもいたからお礼を伝えてもらいましょう。

プラス、海へ説明しないといけないですね。


 「海にとっては、昨日別れたのだと思うけど、私は10年経ったわ。

意味わかるかしら。」分かり難い説明の自覚があります。


 「いや、よくわからない。君は俺を知っているのかい?」


 「ええ、生まれた時からね。私の前世の母親が同じですもの。

そうそう、海からの手紙はおじさんとおばさんに渡したわよ。

私宛てのも渡したけどダメだったかしら?

その帰りに交通事故に遭ったと。ここまで言えばわかるでしょ?」


 「嘘だろ。誰かに聞いたんだろ?そんな訳ないか。

手紙のこと知っていることと交通事故という言葉がこの世界にない。

意味がわかるものはいないかな。」


 「それと、交通事故はたぶん即死よ。だから、ここにいるのよ。」


 「聖か。はぁ、なんのために俺は帰したんだ?」

 「親に手紙を渡せたからいいんじゃない?」


 「ちょっと待て、さっき軽く変なこと言わなかったか?前世の母親一緒だって?」

 「理由は聞いていないけど、私と海は異父兄弟よ。

おばさん達から聞いてないのね。プロポーズ困ったわよ。」


 「マジ?勘弁してくれよ。」

 「そろそろ前世については、信用してもらえたわよね。」


 「で、10年なら10歳だよな。それで聖の話し方は、違和感ありすぎだぞ。」

 「そうよね、この姿で聖の言葉づかいはダメよね。気をつけなきゃ。

そうそう、今の私はジオ国の皇太子で次期魔王だから。そこんとこよろしく。」


 「はぁ?なんだぁ。」なんか脱力してるね。

 

 「あれ、一緒にいたジーンとポーは?」

 「地龍と水龍か。ブランとどっかいったぞ。」


 「やっぱり知りあいかぁ。あれ?海もわかったんだ。」

 「まぁな、俺は、魔術と魔法の両方に言葉・知識・常識・歴史も能力にしてもらってるからな。

わかって当然って感じじゃねぇ?」


 「ちょっと待った。どこが聖の次なの?そっちの方が最強じゃない!」

 「さぁ?」


 「もういいわ。勇者のこと調べにきたけど、前世を思い出したら必要なくなったわ。」

 「これからどうするんだ?」


 「どうしようかしら。」

 「離れたくないんだけど。」


 「私もそれでいいけど、う~ん。」お父様がねぇ。あら、海の方が強いから問題なし?

 「聖、今の名前教えて。なんて呼べばいい?」


 「ジリーよ。よろしく。ブランたち以外には前世の話はなしで。」

 「了解。」


 「お父様がうるさいから一度戻って、紹介してから再度ここに来ましょうか?」

 「俺は、一緒ならなんでもいいぜ。」海、キャラクター変わった?


 「海、ブランを呼んで。私、ブランたちと話せるかわからないから通訳お願い。」

 「はいはい。」何か投げやりなのはなぜ。

 

 ブラン、ジーン、ポーが入ってきました。

 「ジーン、ポー、心配掛けてごめんね。なんかいろいろびっくりしたみたい。

ブラン、上役の方にありがとうと伝えてくれるかな?」


 「わかった。他の者も心配しておったぞ。思い出したのなら後で声をかけてやれ。

記憶が戻ったのなら問題なくわかると思う。」

本当ならすごく嬉しいです。


 「ジーン、ポーは、ブランと知り合いなの?」

 「ああ、ブランとその上役からジリーのお目付け役に選ばれたのさ。」


 「知っているなら神様って言っていいのに。お目付け役か。

友人だと思っていたんだけどなぁ。」ふふ、意地悪かな。


 「私たちも友人だと思っているぞ。」わかってます。楽しそうだったもの。


 「さて、一度ジオ国に戻ってお父様に報告と海の紹介をしたいの。皆どうする?

すぐここに戻ってくる予定だけど。」

 「どうなるかわからないから、ジオ国へも一緒に行く。」ジーンとポー。


 「私もな。」ブラン。


 じゃあ、ここから出て町はずれに行きましょう。


 「皆、私のそばに来て、転移するわよ。」町はずれからジオ国の城へ。

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