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<ジリー>


-ジオ国-


 「お父様、お母様、ただいま戻りました。」

 「勇者はいかがであった?」


 「何かおかしく感じました。私よりも強いとは思えませんでした。」

 「さすが我が娘。」


 「お父様、私の話聞いていました?」全く親ばかしている場合ではないでしょう。

 「・・・。」


 「調査が必要ですので、再度友人たちとゴルア王国へ向かいます。」

 「今回は、許可できん。」やっぱりですね。

怪しい人物を調べに行くとわかっていて許してくれるわけがないでしょう。

まぁ、影を使って抜け出すことにしましょう。


 翌日、影に留守を任せて抜け出そうとしましたが、国から出れない。

お父様、防御術を変更しましたね。

 魔術師としてお父様に敵わない私では、正攻法では無理ですね。

何か考えましょう。


 翌朝、ジオ国から出る魔族に姿を消してついて行くという方法にしました。

これも私がジオ国を出ようとした瞬間に弾かれました。

もう、お父様のばか。


 「お父様、いい加減にしてください。ゴルア王国へ行かないといけないのです。」

もう、直談判です。


 「なぜ行かないとダメなのかね?格下ならば他の者でもいいのでは?」


 「よくわからないのですが、私がどうしても行かないといけない気がします。

ただ、行きたくて言っているのではありません。」


 「決意はわかった。私に勝てるようになったら許可しよう。」

なんでそうなるの?まだ勝てないのに。数年あれば勝てそうだけど。

もう、ジーン達に手助けをお願いしようかしら。


 「お父様、私の友人を呼んで二人がかりにしてください。

もう一人の友人は見学としますので。」

 「よかろう。」


 「では、クハラム国にいる友人を呼びに行きますのでジオ国から出れるようにして下さい。」

 「もう出ることができるぞ。」


 「じゃあ、呼んできます。」

 「早く戻ってくるように。」


 お父様の気が変わらないうちにジーンたちを呼びに行きましょう。


 ジーンのいるジオ国とクハラム国の間にある山でジーンを呼びました。


 「ジーンいる?ジリーよ。」私が叫べばだいだい聞こえるので答えてくれる。

 「何~。」返事が返ってきました。


 人型のジーンが来ました。

 「お父様と魔術で戦うのだけど一人では負けるので手助けお願い。」

 「おもしろそうね。いいわよ。ポーは?どうするの。」


 「見学で良いなら一緒にどうかなと思っているけど。」


 人型でポーも来ました。

 「行く。」


 「じゃあ、転移するからそばに来て。」

二人が近くに寄ったら転移の魔術を発動しました。


 「お父様、ただいま戻りました。一緒にいるのがジーンとポーです。」

ふふっ、地龍と水龍と言わないけどわかるかしら。


 「ジーンです。」

 「ポーです。」


 「いつも娘が世話になりありがとう。

ジリー、まさか助っ人はこの二人のどちらかとかね。」


 「その通りです。お父様。」

 「些かずるいと思うが。」やっぱりばれたか。


 「でも、お父様、ジーンは戦うのを楽しみにして来てくれたのですが。」

 「ふむ、お前と二人がかりではちときつい。ジーンと一対一としようか。」


 「では、お父様。ゴルア王国へ行くことについて、二人と一緒なら反対しない?

そういうことでよろしいのですよね。」

 「一緒ならばな。」


 「ジーン、ポー、数日後にゴルア王国に行くけど一緒に良い?」

 「「いいよ。」」


 「二人ともありがとう。行く時に呼びに行くね。」

 「お父様、これでいいのですよね。さてとジーンとの対決はどこにします?」


 「いつもジリーとやっている場所でいいだろう。」


 二人の対決結果は、引き分けでした。途中で止めました。

だって被害がすごくなりそうでしたので。

 ポーがいてくれて良かったです。私一人では止めれませんでした。


 二人が帰った後に、

 「ジリー、変わった友人だね。」

 「いつも一緒で楽しいですよ。」


 「龍が仲間以外と一緒に行動するなんて聞いたことがない。」

 「あら、私が9歳までは他の子供たちも一緒に遊んでいましたよ。」


 「ますます不思議だ。」

 「?」


 実際にゴルア王国に向かえたのは、二週間後でした。

なぜなら、お父様が不安がって私に魔術の特訓を課したからです。

まぁ、しかたがないとわかっていましたので頑張りました。


 「お父様、お母様、いってまいります。」

 「気をつけていってらっしゃい。」お母様です。

 「ジーンとポーによろしく。早く帰ってくるように。」お父様。


 ジーンのいる山へ。

 「ジーン、ポー、予定より遅くなってごめん。」

 「いいよ。」


 「魔術でゴルア王国に飛ぶよ。」


-ゴルア王国-


 三人で王都を歩いていました。

 前方の犬を連れた青年を見て、心拍数が上がりました。


 「海、数日ぶりね。」と茶髪のブルーの瞳の青年に向かって声をかけていました。

腕に手をかけて、なぜ?と思う間もなく気を失ってしまいました。

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