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<海>


 牢の中へ転移。薄暗いなぁ。皆、黙ったまま回りを見渡している。

当たり前だけどあまり広くない。

 隅で坐っている女性がいた。森の魔女のグリューネさんだろう。

なぜならこちらを凝視しているからだ。見えていないはずだが、魔法を感知したのだろう。

 聖が声をかけてくれないと困る。俺は初対面だしな。


 “ブラン、聖に小さい声で本人に声をかけてくれるよう言って欲しい。

牢の警備の者に見られたくないから姿を現さないようにとも。”

 “わかった。″


 聖が、ブランから話を聞いて、グリューネさんの方へ行った。

 「グリーさん、聖です。小さい声で返事お願いします。どうしてこうなったんですか。

リーコスさんも一緒ですか?」


 「聖か、相変わらず想定外の子だね。リーコスはこの近くに捕らわれていると思う。

弟子でもある元魔術師長が捕らわれているから助けにきたのと勇者が気になってだった。

で、勇者が先日私の所にきた宮廷魔術師で、操られていることに気がついた。

魔術で髪と目の色を変えられてな。

それで現在の魔術師長に尋ねに行ったら二人を人質にされて捕まったということさ。

ここに来るまでに逃げれたが、人質がな。勇者の魔術を解いてからでないと身動きが取れない。

こんな状態だ。」


 「じゃあ、グリーさんとリーコスさんを今助け出すっていうのはダメだってことですね。

グリーさん達がいるかどうか確認されているんですか?」


 「ああ、数時ごとに見まわりがある。いないと二人の命はないそうだ。

あれらは相変わらず最悪だな。」


 “ブラン、聖に俺たちもいることを伝えて欲しい。”


 “聖、私と海がいることも伝えろ。”


 「グリーさん、ここへは私だけではなくてナイトと従兄弟もいるんです。」

従兄弟ね。夫婦と言う気は無い訳か。


 「ナイトはわかるが、従兄弟?」


 「初めまして、聖の従兄弟で海といいます。聖がお世話になりありがとうございます。

聖に会うために国から出てきて、やっと会うことができたんです。

 さすがに今はこのような状態ですが、後日改めて挨拶させていただきます。」


 「ああ、私は森の魔女とも呼ばれているグリューネという。

今回は、聖も巻き込んでしまってすまない。」


 「いえ、聖の恩人ですし、俺も手伝わせいただきます。

なぜか、俺たちは精霊に好かれているようですので。」


 「すまないが、当てにさせてもらう。」


 「ところで、俺たちはどう動いたらいいですか?今回その確認に来たのです。」


 「もし、精霊に頼めるなら、勇者の魔術を解いて欲しい。

その後に弟子を助け出してもらえると、私とリーコスはここから抜け出せる。」


 「わかりました。弟子の方はどちらに捕まっていますか?」

 「この牢のどこかだと思う。」


 「わかりました。で、ここから出られた場合どこへ集まりますか?

たぶん弟子の方と勇者がいなくなれば、ここに確認にくるでしょうからわかりますよね。」


 「弟子の家にある地下室がいいだろう。そこには目暗ましがしてある。

確かにに確認にくるだろうな。私がやったと思ってな。すまないが頼む。」


 「では、今日のところは帰ります。聖、何かある?」

 「ううん。グリーさん気をつけてくださいね。」


 「聖、逆だ。お前たちの方が危険なんだからな。」


 「気をつけます。」

 「では、失礼します。」


 転移の魔法で部屋へ戻り、魔法を解除しました。

 「聖、もう魔法を解いていいぞ。」


 「ええ、予定の時間だけど情報収集どうする?」


 「一応アルコール飲みながらやるさ。」


 「聖はどうする?森の家に戻って風呂へ入ってくるのもいいんじゃないか?

ただし、精霊に頼んで魔法でな。魔術は今は止めた方がいい。」


 「お風呂にする。行って来るね。ブラン転移お願い。」


 「わかった。終ったら呼べ。」言うと聖を転移させた。


 “ブラン。それと皆に頼みたいことだある。

今回の件がおちついたら、聖を元の世界に帰したいと思う。

申し訳ないが手伝ってもらえないだろうか。皆に手伝ってもらえればできると思う。”


 “もう少し聖と一緒にいたいが、聖が帰りたいなら手伝う。それでいいな。”

 ““““““はい。””””””


 “みんな。すまない。ありがとう。”

皆が聖を気に入ってくれていると知っているだけに・・・。


 “さて、食堂に行くけどブランどうする?”


 “行く。”一人になりたくないとわかったのかな?

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