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 <深夜>


 携帯電話から海の曲が流れ出しました。


 「もしもし、海、久しぶりね。元気だった?」


 「まぁな。聖こそ変わりないかい。」


 「私は、ないけど、グリーさんたちが牢に入れられた。

明日、助けに王都へ行く予定だよ。」


 「はぁ、ちょっと待て。なんでそんな事になっているんだ?」

そこは、安全だから聖を預けたつもりだったのに。

一緒に連れて行った方が良かったか?


 「勇者の様子が変だから状況を確かめるためと、弟子の元魔術師長が

牢に入れらたから助けるために王都へ行ったけど捕まったみたい。

ヴェントとオプスによると新しい魔術師長の魔術が原因だって。」


 おいおいマジかよ。聖をこの国に関わらせたくなかったのに。

俺も行った方がいいだろうな。どうせ他の国へ移動するつもりだったし。


 「ちょっと待て。俺も行く。そこに誰もいないんだよな?」


 「ええ、グリーさんがいないんだから誰もいないわよ。」


 「わかった。今いる宿を清算して、聖のいる家へ転移するから泊まれるようにしてくれ。

じゃあ、30分後に行くから頼むな。」


 切られた。


 なんですって?すぐ来るって。この部屋以外に入れる訳ないじゃない。

自分の家じゃないんだから。ばか海。

 机と椅子を脇へどけてと。これでベッドを置けるスペースはあるわね。

自分のベッドを一回り小さくしてと。通路も確保。

ベッドは、自分で作るでしょうと。


 トントンとノックの音が聞こえてきました。


 もう来たの?もう!30分経っていないじゃない。


 「聖、1ヶ月半ぶり。」と海が抱きついてきました。


 いつものことなので気にせず、

 「何言ってんのよ。お風呂入る?」


 「えっ、あるの?入る。」


 「荷物は、そこに置いておいて。着いてきて。」


 お風呂の転移場所の真下へ案内しました。

 「真上が転移場所になっていて、あとは見ればわかるわ。

で、上がったら直接私の部屋へ転移して。場所は知っているわよね。」


 「大丈夫だよ。ありがとう。じゃあ後でね。」


 海の転移を確認してから入り口に鍵をかけて海の荷物を持って部屋へ戻りました。



 「聖、お風呂ありがとう。」海が、お風呂から転移してきました。

ノックも無しに部屋に突然現れるとビックリしますね。


 「どういたしまして。やっぱり日本人よねぇ。」


 「まぁな。」


 「海は、お風呂どうしてたの?」


 「シャワー専門さ。外でお湯を魔術で出して浴びてた。」


 「海もチートだもんね。そうそう、このスペースにベット作って。」


 「聖作ってくれないのかよ。」


 「自分で好きに作ってよ。」


 「はいはい。」

と返事と同時にベッドが現れました。

スペースを考えてくれたのか、思ったよりも小さいものでした。


 「ブラン、いつも聖が世話になりありがとうございます。今後もよろしくお願いします。」

 何?海が保護者の挨拶を始めました。


 「ああ。こちらもな。」


 「精霊の皆もありがとうな。これからもよろしく。後で名前教えてな。

俺のことは海って呼んで。」


 「「「「「「はい。」」」」」」

 

 何?まぁいいか。私も挨拶しておこうかな。


 「クレアル、いつも海のことありがとう。これからもよろしくね。」


 「こちらこそお願いします。」紫の妖精さん、かわいいなぁ。

 

 「ところで海は、いままでどうしてたの?」


 「電話した翌日にこの国を出て、トゥルゴバスキ国(商業国)でふらふらしてた。

明日、他の国へ移動しようと思って聖に電話したんだ。」


 「生活は?」


 「ああ、前半はギルド登録して魔物退治。後半は、泊まっていた食堂を手伝ってた。」

ふ~ん。ランクはなんなんだろう。隠していなければSに間違いないだろうけど。

海もばれないようにしていそう。


 「ランクは何なの?私は、魔術師でCランクよ。」


 「俺は、冒険者でAランクだ。魔術師だとはばらしてないな。」


 「明日、王都へ行くんだろ。寝ようぜ。

朝遅くに起きて、準備して、午後王都へ転移な。」


 海が、段取りし始めました。まぁ、まかせてしまえばいいっか。

私よりは、この世界のことわかっていそうだし。


 「そうね。もう遅いからそれでいいわね。おやすみなさい。」


 「おやすみ。」

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