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グリューネたちが、王都へ出かけて2週間が経過しました。
聖の日常は、森の中へ出かけて薬草を取り、魔物と戦い魔術の修行。
読書で知識を補い、精霊と語ったり遊んだり、剣の練習という毎日でした。
「ブラン、グリーさん達そろそろ帰ってくるよね?遅いよね?
1週間って言ってたけど過ぎちゃったし。何かあったのかな?」
誰もいないので声に出して話すようにしています。
「ふむ、どうだろうか?誰かに様子を見に行かせるか?」
「お願いします。」
「ヴェント(風)、グリューネたちの様子を見に行ってくれ。
それと王都の様子を確認してきてくれ。誰か補佐が必要か?」
「はい、わかりました。オプス(闇)と一緒に行きたいと思います。
1日あれば戻って報告できると思います。オプス、行くよ。」
「ああ。」
「「いってきます。」」
「ヴェント、オプス、気をつけて。無理はしないでね。」
「二人が戻るまでは、することもないから薬草取りに行きますか。」
まだ、お昼を過ぎた時間ですので近場でしたら十分行けますね。
後、日常品を購入したいので町に出かける必要もあります。
10日分の薬草を売りに行って、購入すればいいかな。
ヴェントとオプスが戻ったら町へ行くことにしましょう。
翌日の昼前にヴェントとオプスが戻ってきました。
「グリューネさんたちですが、城の牢に閉じ込められていました。
魔術が使えない牢なので逃げることもできないようです。
城サイドは、かなりグリューネさんたちを警戒しているようでした。」
とオプスが報告しました。
「勇者ですが、魔術を掛けられています。見た目だけではないようです。
就いていた魔術師長の魔術だと思います。危険ですね。
町は、今の所かわりありませんでしたが、城と神殿は禍々しい雰囲気です。」
ヴェントからの報告でした。
「聖、どうする?」
「グリーさんたちを助けないといけないですね。」
「城へ行くのはあまり進められないがな。」
「私も行きたくないよ。でも、恩人の危機だからね。一応私強いんだし。
ブランたちも協力よろしくね。」
「はいはい。」
「午後からギルドへ薬草を売りに行くよ。
それと日常品と旅に必要なものを購入するね。今から必要なものを本で確認かな。」
と旅について記載してある本を探しに書庫へ向かいました。
ないじゃん。もう、店で聞こっと。30分程度でギブアップ。
さっさと昼食とって出かけましょう。
前回、グリーさんが転移した場所を思い浮かべて転移。
薬草と安全の為に剣を持ってブランたちと。
何も問題なくギルドへ到着。
「すみません。この薬草の換金お願いします。」
前回と同じお姉さんです。良かった。
「あら、ヒジリ。こんにちは。これね。ちょっと待って。」
「はい。」
「これで1フォンにになります。両替しますか?」
「そうですね。フィンでお願いします。」
「じゃあ、これで。」
とお金を受け取りました。
「すみません、旅をするのに必要なものは、どこで購入すればいいですか?」
「どこへどのくらい行くかによるわね。」
「王都へ1週間程度行きたいと思っています。」
「王都なら買い物もできるから道中だけね。
ギルドの通りを町外れにも向かって数軒目の日常品のお店で揃うわよ。」
「ありがとうございました。」
ギルドを出て、日常品を売っているお店へ入りました。
へぇ、売っている物は違うけど、日本の雑貨屋さんって感じです。
見て回って、旅用の物がまとめてある場所で立ち止まりました。
“ブラン、私って王都外れまで転移で行けるよね?”
“行けるが、どうかしたか?”
“旅の用意って必要ないんじゃないかな?”
“まぁ、そうだな。泊まるところさえあれば問題ないだろうな。”
あらら、じゃあ、最低限のお泊りセットだけ購入しましょうかね。
でも、逃げることになったら地下に潜むために必要なものは・・・。
あれ、何か変なもの読んだっけ?って方向に。
冗談はさておき、宿泊セットに日持ちのする食べ物と救急セットを購入と。
他は、王都で購入すればいいか。
さっさと家に帰りましょう。