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 「グリューネ、あの勇者はおかしい。どこがとは言えないんだが。

どこかで見たことがあるような気もする。グリューネにも見て欲しい。」

席に着くなりリーコスさんは話はじめました。


「神殿でAランクの魔術師と一緒だったんだが、勇者に違和感があると言うんだ。

 王は、あの勇者をどうするんだ?何をさせたいんだ?わからないことだらけだ。

 それと新しい宮廷魔術師長だが、勇者につきっきりで、まるで付き人だ。

それと実力だが、一緒だった魔術師が自分よりは上だと言っていた。

Sとまでは言いきれずSに近いAか、Aに近いSだろうということだ。

 前の長は、Sだったよな。で、逮捕理由だが王への不敬罪。

おまえさんと同じだねぇ。さすが師弟。いまのままなら死ぬまで出してもらえない。

助けてやらなくていいのか?」


 なんだかよくわからない勇者ですね。

元宮廷魔術師長は、私の兄弟子なんですねぇ。


 「リーコスが言うなら何かあるね。一度王都へ行かないといけないようだね。

今日中に準備して、明日にでも向かうとするか。聖には、留守を頼みたい。

まだ、Cランクの聖では、足手まといになりかねない。

何があるかわからない状態では、責任が持てないからね。

ランクが、Aの上位くらいでぎりぎりだね。リーコスはどうする?」


 王都、足手まといも嫌ですが、個人的にも行きたいとこではないですね。


 「一緒に行くさ。足手まといにはならないだろ。」

ニヤっと笑いながら返事をしました。


 「足手まといねぇ。Sランク上位で良く言うよ。

そうだ、この後予定がなければ聖に剣の基礎を教えてやってくれ。

剣を購入したが、使えないからね。

ここは、結界で安全ではあるが、薬草取りに外に出た時とか危険でな。

まぁ、魔術で逃げることを優先すれば大丈夫だろうが。

ナイト、聖の守りよろしくな。」


 「わん。」

へっ、ブラン返事するんだ。


 “一人で大丈夫だと判断したら手は出さんぞ。”

 “頑張ります。”


 「リーコスさん、お願いできませんか?」

Sランク上位ってすごいですね。


 「予定はないから かまわないが。」


 「じゃあ、昼食後に始めようか。グリューネ、昼は食べさせてくれるんだろ。」


 「ああ、聖、用意はじめようか。」

 

 「はい。」


 「リーコス、準備の間に風呂へ入るか?」


 「風呂?」


 「聖が作った湯殿だ。入るなら転移するが。」


 「へぇ、入ってみたいな。転移頼む。」


 「ああ。」返事とともに転移場所へ。


 「そこで脱いで、奥に洗い場と風呂がある。戻るときはその辺の窓から飛び降りろ。

おまえなら平気だろ。」


 「ああ、これくらいなら高くないから問題ないな。」


 「じゃあ、準備に戻るからな。」



 グリーさんと昼食の準備が終わったころにリーコスさんが部屋に入ってきました。


 「風呂っていいなぁ。また、次来た時も頼むな。」


 「気に入ってもらえたなら嬉しいです。さぁ、坐って下さい、食事にしましょう。」


 「リーコス、いつもと同じ席に座ればいいから。」


 「「いただきます。」」

私とグリーさんの言葉に、リーコスさんが不思議そうな顔をしていますが、かまわず食事をしました。


 「「ごちそうさまでした。」」


 「その言葉は、なんだ。」


 「聖の育った所の食事の挨拶だ。まぁ、気にするな。

食事のあとかたずけは、私がするから、聖はリーコスに剣の基礎を習いな。」


 「はい、ありがとうございます。リーコスさん、お願いします。」


 「ああ、剣を持って外へ出な。」 


 「よろしくお願いします。」


 「剣をかまえな。まず構え方と、足の運び方から。」

リーコスさんの真似から入り、しばらくして慣れてきたら軽い打ち合いをしました。

そのあと、間合いの取り方を教えてもらって終了となりました。


 まだ、明るいのですが、私の体力が限界となりましたので。


 「一人でもできるから復習しな。次会うときを楽しみにしとくから。」

うっ、プレッシャーが…。短時間でも毎日やればいいかな?


 この世界で海は、どのくらいのレベルなんだろうか?

剣を振っていて急に海を思い出しました。

 海の状況が、わからないから、こちらからは連絡しずらいし。



 翌朝、グリーさんとリーコスさんは1週間ほと留守を頼むと王都へ向かいました。

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