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25 従弟との会話

 “何の音だ?”

 “何でしょう。聖の持ち物でしょうか?”


 「ん?携帯?あれ?海?」

海専用の着メロの童謡『海』が流れています。携帯どこだっけ?


 あったあった、チェストの中だった。


 「もしもし、海?どうしたの。」


 「はぁ?どうしたのじゃないだろう、勇者殿?」


 「なんで知ってるの?と言うか、なんで電話繋がってるのよ。

日本の家にいるんでしょ?」


 「おい、日本にいたら電話が繋がる訳ないだろう。

異世界でも普通は繋がらないが。」後半は、小さい声で聞こえない。


 「いやいや、海ならできそう。」


 「はぁ?まぁいいや、進まないから。俺も勇者として召喚された。」


 「なんで?そんな訳ないでしょう。海、髪も瞳も黒くないじゃん。」


 「聖のせいだ。聖と血の繋がりがあるからだろう。」


 「でも、海なら勇者じゃないって、殺されかけなかったの。」


 「おい、何ぶっそうなこと言っているんだ?まさか、殺されかけたのか?」


 「さぁ?」


 「この国、腐っているな。焼きいれること決定!

俺さ、聖のクリスマスパーティに行ったから仮装していたぞ。

ロングの黒髪、黒い瞳のゴスロリだったから勇者と思われたみたいだな。」


 「へぇ、見たかったな、海のゴスロリ、かわいいんだろうなぁ。」


 「気が向いたらな。」


 「うん。」


 「ところで海、今どこにいるの?」


 「国境の森だ。」


 「ここに来ないの?」


 「一応、元の世界に戻るために行動しようと思っている。

聖の今いる森の魔女のところなら安全だろうから、そこで生活してな。」


 「一緒に行かなくていいの?私、強いみたいだけど。」


 「ああ、聖の次には強いし、精霊の一人が付いてきてくれるからな。」


 「そう、連絡はこの携帯でいつでも取れるの?」


 「ああ、お互いへの電話とメールが使える、充電不要だ。

あと、0発信でお互いの状況が見れるようになっている。

見られて困る時は、精霊に結界を頼め。」


 「そう、ありがとう」


 「聖、いつも言ってるが、俺以外の男とのつきあいは認めないからな。

元の世界に戻ったら、結婚するぞ。」


 「はぁ、それまた言ってるの。冗談はいいから。」


 「ちょっと待て、本気だからな。いいかげん認めろよ。

俺のこと身内としてではなく、男として好きだって。」


 「はい、はい、弟です。」まったく、いくつ違うと思っているのよ。

4つも下なのに。ぎりぎりありとも思うけど。


 海って、性格は良いとこも悪いとこもあって、並み。

だけど、頭、運動、顔が極上、身長も高いのでかなりもてる。

私だと4つも上で、容姿が釣り合わない、となるとねぇ。

離れずにずっとつきあっていける弟が、一番と思う今日この頃ですと。


 幼いころから海を見ているから、目が肥えて・・・、彼氏できなかった。

それに昔からずっと好きだと言い続けてる。

嬉しいけど、見えないとこで海のファンから嫌がらせされてたから、勘弁して

欲しいと思うのも本音ですね。


 「聖、聞いてる?」


 「ごめん、トリップしてた。何?」


 「神の眷族に換わって。」


 「ブランと?ちょっと待って。」

ブランの耳に携帯を持っていく。


 「ブラン様。初めまして、海と言います。聖がお世話になっています。

お願いがあって、電話を換わってもらいました。」


 「ブランでかまわない。」


 「では、ブラン。聖ですが、しっかりしてそうでかなり抜けています。

フォローをお願いしたいのと、近寄ってくる男を排除してください。

本人に言っても、気付かないで危ないことになったりしています。

元の世界なら対応できましたが、しばらくは別々に行動しますので助けれません。

どうかよろしくお願いします。」


 「そうだな、確かに抜けていることがあるな。気にするようにしよう。」


 「ありがとうございます。お願いします。すみません、聖に換わってもらえますか。」


 「聖、ブランの言うことをよく聞けよ。じゃあ、また連絡するな。

おやすみ。」


 「うん、おやすみ。」


 電話を切って、この世界に一人ではなくて海もいると知ってほっとしたみたい。

身内だから心強い。私の次に強いと言っていたしなぁ。

 でも、運動神経も良いし、武道すべて師範並みっていう化物。

だから、私より強い気もするなぁ。

 まぁ、予定通りに私はここで精一杯頑張るだけよね。

挫けそうになったら、電話すればいいしね。

逃げ道ができたし、良かったなっていうことで。


 再度、おやすみなさい。

ここ最近は、毎日更新していましたが、1週間ほどお休みさせていただきます。

よろしくお願いします。

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