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“ブラン様は、いかがされるのでしょうか”
ヴェントが尋ねました。
“私は、聖が気に入った、落ち着くまで付いていくさ。
勇者については神がなんとかするだろう”
“私も聖と一緒にいます。会ったばかりの時にそう伝えました”
“同感”
リュミとオプス。
““僕も聖がいいです””
ヴェントとアクア。
“わたくしもよくてよ”
“聖いいよねぇ”
フラムとティエラ。
“全員、聖か、まぁしょうがないか。ヴェント、聖の朝食を確保してくれ。
他の皆は解散と”
気持ち良さそうに眠っている聖を見ながら妖精たちはその場から消えました。
その場に残ったブランは、聖のベットの隣で横になりました。
葉と葉の間から太陽の光が射しこみ、聖の顔に当たるようになりました。
「うん?」眩しさに目を開けました。
ここどこだっけ?明るさから昼に近い気もするけど。
「聖、起きたのか」
横にいたブランが声をかけました。
「あれ、狼さん?」
「おい、名前忘れたのか。聖がつけたんだぞ!」
「ごめん、ブランだっ。おはようございます。皆は?」
「呼べば現れるぞ。ヴェントは食糧調達してるからな」
「ほぇ、ありがとう。アクア、リュミ、オプス、フラム、ティエラ、おはよう」
「「「「「おはようございます」」」」」
と皆が現れました。
「おはようございます」
木の実と果物を持ったヴェントも現れました。
「これらは、皮をむいて食べて下さい。足りなかったら言ってくださいね」
「ヴェント、ありがとう。早速いただきます」
見たことのない果物です。ちょっと楽しみ。まず、ショッキングピンクのみかん?
味は、甘くておいしい。酸味がちょっとあっていちごっぽいかな。
次は、青いもも?味は、キューイフルーツって感じかな。
他のも色はすごいけど味は、普通にフルーツでおいしかったです。
食べ終わっておちついたらブランが「そろそろ行くぞ」と。
「了解。準備は・・・、ないから問題ないですね。下におりたら顔洗いたいです」
川べりに移動してもらったので顔を洗って準備OK。
ここから近いということでブランと歩いていくことになりました。
「さて、設定をどうするか。私もこのままではマズイしな」
と、白い狼のブランが茶色い小柄な犬に変わりました。
「へっ?ブラン紹介してくれるんじゃなかったの?」
「知ってるだけだ。この姿でしばらく暮したことがある。
聖の設定は、遠い島国から来た娘だな。事実だから苦労せずに話できるだろうし、
異世界も遠いからな。問題は、目と髪の色だな。黒眼、黒髪は勇者だ。
黒髪だけなら島国の人間にいるから問題ない。問題は目だな。
今している方法でしばらくもたせろ。魔術を覚えたら問題なくなるだろう」
「了解。他はいいの?」
「まぁ、その場で考えてくれ」
「そろそろ、言葉での会話は止めるぞ。皆も、人から見えないようにしろ」
「「「「「「はーい」」」」」」
数百メートル先にレンガ造りの家が見えてきました。
家に到着したらノックをしました。と同時にブランが「わんわん」と吠えました。
家の中で玄関に近づく音が聞こえてきて、扉が開きました。
年末年始でしばらく停滞していました。
ゆっくりでも更新していきたいと思っていますのでお願いいたします。




