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ドリームブレーカーとヤギどらごん  作者: ヤギどらごん応援隊員
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39話 カナザワハルとヤギどらごん

よろしくお願いします


 ブブン。

昼休み、友達とお弁当を食べているところにスマホの通知音。机の上に置いていたスマホが小さく揺れ、その画面に1年C組のグループチャットが更新される。



グラウンドにヤギどらごんいるよ


まじか


本当!?


今から見に行く


マジでいるよ




クラスのグループチャットが目まぐるしいスピードで更新されていく。体感ではクラスの半数以上が反応していたと思う。「見に行こう」とクラスの中心にいる明るい女子達が席を立って教室を出た。


教室が少し落ち着くのを待ち、

昼食を早々に私も友達とグラウンドへ出た。


夏の日差しは眩しく、暑くもあり、正直しんどい。


友達のユイはスマホを見ながらヤギどらごんの居場所の最新情報を確認中。


グラウンドでは、男子がサッカーをしていた。よく知らないけど午前の休み時間のうちにお弁当を食べて、昼休みまるまるサッカーをしているグループ。色々なクラスと色々な部活動の人が集まってやっているらしい。確かに有名な体育会部活動の1年生レギュラーや生徒会の人や同じクラスの大人しい男子も参加していた。誰でも歓迎というのは噂通りらしく、フルコートに人数はざっと15人くらいいた。


「あ、わかったよ。ヤギどらごん、今は昇降口にいるってよ」


ユイが教えてくれる。

私は少し照れくさかったが「ちょっと見ていかない?」と伝えた。ユイが少しにやついた顔でサッカーグラウンドを見て言う。「誰が目当てなの?」

それには答えず「なんとなく見ていたい」と言って、2人で男子の昼休みのサッカーを眺めていた。


日焼け止めも塗らず、汗は額から流れ落ちる。いつもなら今すぐ教室に戻りたいと思うところ。これに付き合ってくれるユイは私にとってかけがえのない親友である。


運動靴にハーフパンツ、Tシャツの人もいれば、上はワイシャツ姿のままの人もいる。俊敏な動きに楽しそうに響く声。


彼らにとってはなんてことのない日常だろう。なぜだかそれを私はずっと見ていたかった。



ありがとうございました。

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