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ドリームブレーカーとヤギどらごん  作者: ヤギどらごん応援隊員
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24話 ハシカタルリとヤギどらごん

よろしくお願いします。

 仕事終わりの19時。駅へ向かう道の途中。

いつもは横目で過ぎるゲームセンターの前で、ハシカタルリは足を止めた。

制服姿の高校生が、その日は店に入りきらず歩道に広がっていた。

放課後に暇を持て余した若人が屯している、何かイベントがあるんだろうな、くらいは想像がついた。しかし、その道を通るようになった7年で初めて見る光景であり、それが彼女の興味を引き、彼女は足を止めた。


「うわっ、本当にいるよ」

「どの台?」

「どこどこ?」

「あの台、クッションの上」

「本当だ!!」

「私見えないけど〜」

「すげぇ、初めて見た」


近くの声が盛り上がりを見せる。

店内には入れそうもなく、店の中を覗こうと、可能な範囲で近づいてみた。


「とれとれ、ゲットしろー」

「これ寝てるの?」

「そうっぽい」

「かわいいー」

「写真撮っても映らねぇ、これ本物じゃん」

「ヤギどらごんいるよ!!」


声が聞こえるだけ。私の視界からは、店内にいる人の背中しか見えなかった。耳に入る情報から、おそらくUFOキャッチャーの台の中に妖精がいたということが推測できる。


大混雑の謎が解けた。

理由がわかれば私はそれで良かった。


明日にはもうないだろう大混雑を背に、私は駅を目指して再び歩き出す。



あぁ見てみたかったなぁ。

いつも真っ直ぐ伸びていた彼女の背筋は今夜は少し垂れ気味になっていた。

ありがとうございました。

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