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勘違いの果て  作者: SSiNN
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34.結果

~雨田隆一~


 俺は西田が仲直りする場面と瀬川が自分が西田を好きだという場面を目撃はしたが結果の場面は見ていないかった。

 先生という面倒ごとが来たため俺たちはその場から逃げ帰ったからだ。

 もちろん怒鳴られている場面も聞えた。

 俺たちは風呂に入った後男子9人ほどがいる部屋にいた。

 もともと、林間学校で少人数の部屋を期待していたわけではないが予想以上にうるさいやつらが集まったため大野と西田で自由時間の間だけ別の場所に行き結果を聞くことにした。

「じゃあ、聞かせろよ。」

「それよりも雨田。お前はあの現場にいただろ?」

「いてないぞ。」

「ほんとか?」

「あぁ、お前が先生に怒られてることくらいしかしらないぞ。」

「…やっぱり居たんじゃないか」

「いや、神代先生に聞いただけ。(嘘)」

「…おい、早く聞かせてくれよ。そうじゃないと雨田が点呼で聞けないだろ?」

「…そうだな。」

 そういって西田がやっと話し出した。


==========


 結局、あの後の二人は先生に怒られて返事どころではなかったが自炊の時間の薪割りの時間の間に話をする機会があり西田が返事をしたらしい。

「で?お前らは付き合ったのか。」

「あぁ。そうだ。」

「意外だな。」

「意外か?」

「意外だ。」

「雨田はどうなると思ってたんだ?」

「どうもならず、グダグダして決断を先延ばしにすると思ってた。」

 俺と瀬川は少しだけ似ていた。特に恋愛方面では…

 考え方が似ているのだ。だから、俺は瀬川には告白する勇気を持てないと判断していたのだ。

「そうかもな。俺はそうすると思ってた。」

「と言うと?」

「あんまりよく分からない。」

 確かにそうなのかもしれない。

 感情論を言葉で表すなんて難易度が高すぎる。

「まぁ、これからがんばれよ。」

「そうだな。ガンバレ。」

「そうするよ。」

 そう言った西田の顔には悩みを浮かべるような気配がなくむしろいろいろと吹っ切れたような表情だった。


==========

~西田春樹~


 雨田が部屋長の点呼をして担当の先生に報告するために今はいない。

 だから、俺は大野に前から気になっていて聞いておきたいことがあった。

「なぁ、大野。」

「どうした?」

「お前、雨田の財布盗んだだろ?」

「は?」

「俺は見たぞ。いつの日だったかは忘れたけどお前が財布を抜き取ったのを…ちゃんと返したよな?」

「あぁ、返した返した。」

 大野が面倒そうにそう言ったがあまり信用ができない。

 雨田と大野は友達というのは知っているが俺は犯罪と同じ行動をとったこいつを信用していない。

「お前ならわかるよな?」

「は?言葉が足りなすぎるぞ、それは。」

「俺は頼まれごとをしてそうしただけだ。実際さっきの話ではお前の彼女も雨田に頼ってた。それと同じことをしただけだよ。」

「訳が分からん。」

「今、雨田を好きな奴がいてそれに財布を渡して呼び出させた。財布を返すために。」

「なんでそんなことを…」

「放課後あいつは俺たちの帰る方向と違う。だから後から呼び出せば放課後の教室で二人きりの状況を作り出すことができてしまう。…だろ?」

「それはそうだが…じゃあ、雨田はそこで告られたのか?」

「いや、その前にミシロセンセーが来たせいで駄目だったみたいだな。」

「口外しないと約束して聞くけどそれは丸山だよな?」

「正解。」

「雨田にも聞いたがそんな面倒なことを無条件で引き受けるなんて人がいいなお前は。」

「そうだな。理由はあるが言えない。いえば華麗に悪影響が出る。」

「へぇー。」

「ただ、お前がもしも意図的に邪魔をしたら俺は許さない。」

「怖い怖い。」

 俺はそういって両手を挙げて降伏するという意思表示をした。

 大野の顔は今までみたどんな人間よりも怖いと感じた。

 それほどまでに本気で何かをする人間を俺はバカにはしない。

 ただ、本気になりすぎて周りが見えないと判断できないと分かった時は止めることにしよう。

 おそらくこいつは丸山のことが好きで丸山は雨田が好き…そして完全な推測だが都留も雨田が好きなのではないだろうか?これの推測が正しいなら完全な三角関係ではなく四角関係なのかもしれないと思った。だが、それを口に出すことなく俺は静観した。

 理由は面白そうだから。

 単にそんな理由だ。

 俺は欠けた月を見ながらそんなことを考えながら部屋に戻った。


~雨田隆一~


 部屋にいた連中の点呼を取って担当教員に報告して終わり。案外簡単な仕事だ。じゃんけんで負けなければこんな役をする必要がなかったのにな。

 部屋に戻る途中で携帯が鳴ったため俺は立ち止まってメールを見ることにした。

{リン}{今日はありがとう。}

 瀬川は俺に感謝の意を示しているようだった。

 俺はどうやって返信をするのか悩み『これで仕事は終わりだよな?』と書いて送った。

 少しして返事が来た。

{リン}{それで構わないよ。}

{雨田}{じゃあ、また困ったことがあれば相談に乗るからな。}

 手伝うとは言っていない。

 はっきり言ってもう一度喧嘩をしたなら何もしないつもりだ。

{リン}{心配無用だよ。}

{雨田}{そうか。それならいい。}

 俺はそう返信をしてすぐにポケットに締まって部屋に戻った。

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 なお、誤字脱字などがありましたら教えてください。

 また、コメントなどは好きに書いてください。

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