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自殺ランブル  作者: 大塚めいと
本編
44/44

……その後

自殺ランブルを終えた参戦者達の、プロフィールとその後。





■清水(きよみず) 舞台(ぶたい)【風を愛する少年】


 15歳の頃、上流(うえる) 輝義(てるよし)によるイジメを苦に飛び降り自殺を図り、自殺ランブルに参戦。


 最後の一人となって優勝するも、生き返る道を選んで現世に蘇る。


 しかし、イジメの被害者でありながら逆恨みの嫌がらせや中傷を受ける羽目になり、両親は離婚。舞台は父親と二人で細々と生活を送ることになる。


 そして18歳になり、甲州(こうしゅう) 蛍(ケイ)の飛び降り自殺を決死の覚悟で食い止め、それをキッカケに大沢(おおさわ) 美徳(ぺぱーみんと)と再会を果たす。


 お互いにランブル戦の記憶を失ってはいたが意気投合して深い仲となり、3年の交際を経て結婚することになった。





■大沢(おおさわ) 美徳(ぺぱーみんと)【煌名の少女】


 幼い頃から自身の名前が原因でイジメに合うことが多かった。


 そして16歳の頃にネット上で自分の両親に対する中傷的な書き込みを読んでしまったコトで心のバランスが崩れて飛び降り自殺を図るが、軽い脳震盪と足の怪我だけで済んで未遂に終わった。


 その後、怪我の治療の為に入院した彼女は、そこで自分と同じように変わった名前にコンプレックスを抱いていた看護師と出会うことになる。その看護師に強く影響された美徳は、自身も看護の道を選ぶことになった。


 その後、偶然にも勤務していた病院に運ばれた清水(きよみず) 舞台(ぶたい)と再会を果たした。





■須藤(すどう) 大葉(おおば)【純粋過ぎたプロレスラー】


 プロレスの巡業中に息子の最期を看取るコトが出来なかったコトを強く後悔した彼は、精神をすり減らして鬱病に陥り、28歳の頃に睡眠薬を大量に服用して2度も自殺を図った。

 それぞれ未遂に終わった彼はその後、心療内科に通いながらもインディー団体で活躍し続け、鬱と戦うプロレスラーとしてその界隈で有名になる。


 その後、彼は日本のプロレス界を代表する一人として業界を盛り上げる存在となった。




■瀬根川(せねがわ) 刃(じん)【晩成の決断力】


 過干渉な両親の下に育てられた彼は、社会人になったコトで自身に主体性が欠落しているコトに悩むことになり、解雇を期に引きこもりがちになってしまった。


 両親の呪いから逃れる為、自分自身で命を終わらせる決心をした彼は、手首を切って失血による自殺を図ったが、両親による発見が早かった為未遂に終わる。


 その後は、TVで偶然目にした鬱病と戦うプロレスラー、須藤(すどう) 大葉(おおば)の存在を心の師匠として仰ぐようになり、どうにかして彼に近づきたいと考えた彼は、彼の体のケアをする存在となるべく、鍼灸師になる道を選んで実現させた。


 余談ではあるが、彼はロックミュージシャンである三田(みた) 鳴(めい)の大ファンでもあり、ランブル戦で彼女と出会った清水(きよみず) 舞台(ぶたい)に対して嫉妬の念を密かに抱いていた。





■車(くるま) 走栄(そうえい)【最速の社畜】


 彼は広告代理店の営業担当として勤務していたがその激務に耐えきれず、19歳の頃に仕事を投げ出して逃走を図った。


 当てもなく移動し続け、とある田舎町にたどり着いた彼はふらふらと歩き続けている内に、走行している自動車に対して身を投げ出して自殺を図ってしまう。


 しかし、彼は車にはねられたにも関わらず、数分間気を失うだけで一切の怪我を負っていなかった。


 それがキッカケで、彼は大抵の悩みを吹っ切ることが出来るようになり、会社を辞めた後は飲食店に勤務した後、作家となる。





■雪乃(ゆきの) 哀(あい)【一途な氷結ガール】


 19歳の頃からグラビアアイドルとして芸能活動していたが人気が伸びることがなく、22歳でAV女優に転身することになる。しかし、それが理由で精神が追い込まれてしまい、ある日突然失踪してしまう。


 とある田舎町まで車を走らせた彼女は、11月の冷え込む中で車内のクーラーを作動させて凍死による自殺を図った。(その方法をとった理由は、子供の頃に好きだった映画に出てくる、氷漬けになったプリンセスみたいに死にたいと考えたから)


 しかし、眠気に落ちた直後に車に何かが衝突してその計画は中断される。


 何が起きた? とパニックになるも、体が冷え切ってしまって動けずにいた彼女の元に、突然見知らぬ男性が車中に入り込んで来る。


 男は雪乃を抱きしめ、体を温めた。救出された彼女はその時、死ぬのをやめてこの人にずっと付いていこう……と考え、第二の人生を歩む決心をした。





■墨谷(すみたに) 練(れん)【激シブな本能】


 名門の歌舞伎一座の長男として生まれた彼は、幼少より跡継ぎとしてその芸を仕込まれるも、なかなか才覚が見いだせずにいた。


 そして19歳の頃、家元である父にその人間性を強く否定されたことがキッカケで心が壊れてしまい、感情に任せて万引きをしてしまった結果逮捕されてしまう。


 これによって勘当されてしまった彼は行き場を失い、とある田舎町まで逃走してワンボックスカーの中で練炭を焚き、自殺を図った。


 しかし意識を失った直後にその息苦しさで目覚めてしまい、慌てふためいた彼はうっかりサイドブレーキを倒してしまう。


 下り坂に止めていたワンボックスカーはそのまま自走してしまい、道路脇に止められていた軽自動車と衝突してようやく暴走を止めることが出来た。


 ぶつかった車の中に人はいないかと確認した彼は、その冷え切った車内で凍ったように寝ている女性に心を奪われ、本能的に彼女を抱きしめてその命を救った。


 その後彼は、救出した女性と共に第二の人生を歩み、長い時間を経て父親と和解を果たした。





■志雄(しお) 努(つとむ)【裏切りの水刃】


 老舗の料亭にて20年間修業をしつつ板前として働いていた彼は、39歳の頃に出資者にそそのかされ、板長として別店舗に引き抜かれることになった。


 しかし経営方針についてオーナーと衝突し、その時初めて自分が出資者にいいように利用されていたことに気が付き、酒浸りの日々を送るようになる。


 ある日、酔っ払いながら浜辺を歩いていた彼は、そのまま海の中に身を投げ入れて入水自殺を図ったが地元の人間によって救助されてそれは未遂に終わる。


 しばらくの間、入水の際に負った怪我の治療の為に入院していたが、そこで一切の食事を拒んで衰弱自殺を図った青年、反州(はんす) 来徒(らいと)と出会うことになる。


 彼は持ち前の料理の腕と知識、哲学により、彼に食事の喜びを取り戻させることを成功させた。


 料理をする楽しさ、それを食べてくれる人を見る喜びを取り戻した彼は、再び修行元の料亭に出戻りし、1からやり直す決心をする。





■反州(はんす) 来徒(らいと)【迷宮の飢人】


 彼は山に遭難して友人の体を食べてしまったことがトラウマになり、食事を拒んで3度にも渡る衰弱自殺を図ったがどれも失敗に終わっていた。


 そんな時、同じ病院で知り合った志雄(しお) 努(つとむ)という料理人と出会うコトで彼の人生は一変する。


『人間は誰しも産まれたその瞬間から、草なり肉なりを食べなくては生きていけない罪深い動物、そしてそれは誰しもが平等に背負っているもの』


 という志雄(しお) 努(つとむ)の教えと、全身全霊を込めて作ってくれた一杯の粥によって、彼は食事の喜びを取り戻すことになり、その後は料理人として修業する道を歩む。





■上戸(うえと) 萌(もえ)【時計台のMAN(マン)殺(さつ)お姉さん】


 彼女は長年付き合っていた健太という男に裏切られ、復讐の為に自殺を図ったがその健太本人により救出される。


 その際、健太はやむを得ない理由で罪を背負ったことを告白し、全てを知った萌は彼の力になる為に復縁する。


 健太は裁判によって実刑判決を下されるも、萌は彼が戻って来ることを待ち続け、その後めでたく結婚を果たした。





■三田(みた) 鳴(めい)【声を失った電撃ガール】


 16歳の頃からロックシンガーとして活躍しての彼女だったが、交通事故によって声帯を失ったコトで自暴自棄になり、相棒のエレキギターを抱きながら水の張られたバスタブに飛び込んで感電自殺を図った。


 しかし、その時彼女の住んでいる地域一帯に落雷による停電が起こり、彼女は一瞬気を失っただけで自殺は未遂に終わった。


 三田はそれが神からの「まだ死ぬな」という啓示として捕え、声が出せなくともギタリストとして音楽の道を歩み続ける決心をした。


 その後彼女は、とある有名な音楽雑誌が選ぶ「最も偉大な100人のギタリスト」として日本人として初めて名を連ねることになった。





■本草(ほんぞう) 凛花(りんか)【復讐に燃えるセーラー服】


 16歳の頃に、上流(うえる) 輝義(てるよし)によって辱めを受けたコトにより、怒りと絶望に身を任せてガソリンを被り、焼身自殺を図った。


 自殺ランブルではその圧倒的な破壊力で他を寄せ付けない強さを誇っていたが、上流(うえる) 輝義(てるよし)への復讐心は収まらず、管理人である「れ~みんマウス」と交渉し、ランブル戦のジョーカーとして自殺遊園地に留まることになる。


 その後、不完全燃焼でありつつも目的を果たした彼女は、その魂が浄化されることをあの世で待ち続けていたが、れ~みんマウスの提案により自身も魂の管理人に転身し「ボンゾ・リンカネーション」と名前を変えて、迷える魂を救う為に自殺ランブルを運営することになった。





■れ~みんマウス【全てを見通すネズミ頭】


 魂の管理人として長い間その務めを果たしていたが、自殺者の魂を雑に扱う周囲の体質に疑問を抱き、自殺ランブルを運営することになる。


 管理人仲間は嘲笑を浴びされ続けていたが、信念を貫き通した結果が実を結んで徐々にその成果を上げて上層部からの評価を得るようになった。


 しかし、本草(ほんぞう) 凛花(りんか)を独断で管理人としてスカウトしたり、特定の個人の魂に対して肩入れするなど、スタンドプレーに走る傾向が問題視されて出世街道からは外され続けている。





■神成(かみなり) 雷蔵(らいぞう)【次元を越えるバトルフリーク】


 自殺ランブルにて、扉の巨人によって圧殺された彼の魂は、この世ともあの世とも言えない未開の次元へと送り飛ばされるも、彼の「死合い」に掛ける執念が奇跡を生んだのか、彼自身が扉の巨人として復活することになってしまった。


 あの世で清水(きよみず) 舞台(ぶたい)をの魂を破壊するしようとするも失敗に終わり、彼は魂の管理人たちに取り押さえられ、地獄の牢屋に送り込まれてしまった。


 しかし彼は諦めない。


 いつか閻魔大王と「死合い」をするその日を、決して……





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