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駄文集

風を感じたから

作者: 川柳えむ

 独りで、なにもない、誰も来ないような空き地で、突っ立っていた。

 そっと目を閉じる。なにも見えない。

 ただ、風の吹き抜ける音が、耳を掠めていく。


 ……耳障りな、音だな……。


 感じるのはその音と、風の心地よさだけだった。


 ……畜生。


 その風は、なんだかやけに暖かくて、柔らかくて。

 体中を包み込んでくるから。

 慰めのようにも感じて、悔しかった。


 でも、今、ここでなら――

 涙を流しても、風がきっと掻き消してくれるから……。


 風の中で。

 泣いた。


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