五日目・午前・仕えましょう
「レミアと申します。どうか、よろしくお願い申し上げます」
現在、午前8時。あれから俺は家に戻り、睡眠を取った。やはり俺が帰った頃にはララは既に就寝済みだった。ルナは俺の帰りを待っていた。俺が病院でレミアと会っていた事はばれていたらしい。こいつ…そろそろ本格的にストーカーではないかと疑ってしまった。しかし、この透視魔法は中々出来るものではないらしく、ルナの実力を証明するものでもあるらしい。
レミアにはこの時間に来るように伝えておいたのだが、ここまで時間ピッタリだと、少し考えさせられる。やはり、奴隷時代の名残りなのだろうか。
「あぁ、よろしく。俺はロッド。こっちは…」
「ララです。よろしくお願いします…」
「ルナです。よろしく…」
「…なんで二人ともテンション低いの?」
「「(また女連れて来やがったか…)」」
二人が何かを顔で訴えている。何かやらかしただろうか…?別にこの子に気がある訳じゃないのだが…。かと言ってこの二人に気があるかと言うと…どうなのだろう…?
「あ、あの…やはりこの用な仕事は、奴隷だった私には…」
「そんなことないですよ。ただ…」
「まぁ、分かっちゃいたけど、ここまで来るとねぇ」
ララとルナはお互いに見やってアイコンタクトをとっている。やはりこのテンションの低さは、俺が原因らしい。そこまで悪い事してるかなぁ…。
「部屋用意してあるから、荷物とか置いてきていいよ」
「いえ、荷物は無いので…」
「あ、そっか…」
「じ、じゃあ、服とか買いに行きませんか?」
「え、でも私なんかが服なんで…」
「いやいや、むしろ着てもらわないと困るからね?二人も変な目でこっち見んなよ⁉︎俺が言いつけた訳じゃねぇって‼︎」
しばらくこの二人に蔑む目で見られていた。きっと嬉しい人もいるのだろうけど、残念ながら俺にそんな性癖はなかった。
女の子とは不思議なものだ。一緒に買い物しただけですぐ仲良くなっている。服を買い、日用雑貨を買い、食料も買った。レミアが笑顔を見せるのには時間がかかると思っていたが、あの二人にかかれば容易い事だったらしい。俺の心配事は一つなくなったのだ。
〜
買い物を終え、家に帰宅する。家にはリリアが待っていた。
「ロッド氏。午後に稽古をつけて欲しいのですが…。そちらは?」
「レミアと申します。ここでメイドの仕事をする事になりました。よろしくお願い申し上げます」
「よろしく。ロッド氏、可愛いメイドさんじゃないか」
「やめてくれ…お前まで俺をからかうのか?」
「いえ、思ったことを述べただけですよ。ところで稽古の件ですが…」
「あぁ、勿論良いよ。そういう約束だったし」
「ありがたい。ついでと言ったらなんですがここでお昼を頂いても?」
「いいよ?レミアの腕を見てみたいしな」
「(お料理は私の特許だったのに⁉︎)」
「まぁまぁ」
「魔法で心読まないで下さい‼︎」
「魔法なんて使ってないよ?顔に書いてあったの」
「え、嘘…///」
「可愛いなぁ、ララも。まぁロッドは私のだけどね」
「そ、そんなこと分かりませんよ?」
「確かに、これに関しては分かんないけどねぇ」
「あ、あの…話が進んでいるところ悪いのですが…」
「ん?どーした?」
「私、料理が苦手で…」
「じ、じゃあ私が料理します‼︎」
「そうか。じゃあいつも通りララに頼むか」
「(やった!)」
「可愛ぇのう」
それぞれの思惑が入り混じってる気がするのは気のせいだろうか…。




