Ende
これが最後の道化師です
なぜだろう 涙が出る
もう 腕を上げる気力さえない
死を宣告された時も
涙は出なかったのに
はらはらと 静かに
降る雪を見るだけで こんなにも 涙が溢れる
それはきっと
この雪が《六花》だからだろう
君が名前を教えてくれた
君との思い出は 今でも色褪せず 死を待つだけの この身体の 中にある
とても暖かく 僕を癒し
とても優しく 僕を傷つける
純粋で 強くて 可愛くて 綺麗で 儚くて 脆くて
君の全てに僕は惹かれ
君の全てに憧れて
全てを差し出してもいいとさえ思ったんだ
あの時が 一番幸せであったと 今更気がつくなんて
なぜ 僕はあの時
君の手を離してしまったんだろう
最悪の形で
裏切ってしまったのだろう
深い後悔だけが 付きまとい 苦しめる
私は許されざる罪を犯した
だけども
一目でいい
君に 会いたかった 伝えたかった
今でも 好きだと
愛しているんだ
今更何を言ってるの と
君の 拗ねた顔が 目に 浮かぶ
ああ 本当に
今更だね
そう頷いて
目を 閉じた
これで、道化師達の物語のようなモノは終わりです
最後まで見てくださり、ありがとうございました
多少病んでるのは見逃してもらえると幸いです・・・




