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魔法少年 Physical☆Mako  作者: TONIGHT 大雪
第1話 参上!マジカル男の娘
2/10

その2 カエル。

 気がつくと、窓からは朝日が差し込み、静かに朝の訪れを告げていた。

 真は、昨日の学校帰りからの記憶を全く失っていた。どうやら、昨日玄関で倒れたきり、今やっと目を覚ましたところなのであろう。

 そこまで考えて、彼の頭に、ふと両親に心配をかけていないかという不安がよぎった。真が両親の様子を見に行こうとしたその時、突然、真の部屋の扉が開き、ミカエルが部屋に入ってくる。そして彼は、

「おはよう、マコちゃん♥」

と、真に声をかけた。真は顔を真っ赤にして、

「マコちゃんって言うな!というか、なぜここに…」

と反論する。ミカエルは、

「あら、魔法少女モノでは普通、マスコットキャラは主人公のそばにいるじゃない。」

と答えた。真はまた、

「じゃぁこれからずっとそばにいるっていうの!?」

と、驚きの声を上げた。それに対してミカエルはこう答える。

「そうよ、ずっとそ・ば・に…♥」

真はまた、倒れそうになる。ミカエルは慌てて真の身体を支えた。真がそれに気づくと、ものすごい勢いでミカエルから離れる。

 そこでふと、先ほどの不安が頭に蘇った。

「そういえば、ボクのお父さんとお母さんはどうしたの?」

真が尋ねる。ミカエルは、

「ダイジョウブよ、アタシはこの姿の時は普通の人間には見えないし、ご両親の記憶はちゃんと消すわ。」

と答えた。真は更に、

「この姿…ってことは、他の姿があるってこと?」

と尋ねた。するとミカエルは少しうつむいて、

「えぇ、まぁ…。あまりなりたくないんだけど…。」

と答えた。これ幸い、弱みを握るチャンスだと思った真は、更に彼に尋ねる。

「ねぇ、どんな姿になるの?」

するとミカエルは

「…カエル。」

と答えた。

 ミカエルは話をつけ加ける。

「ミ『カエル』だから、カエル……。」



 4月のある朝、このあたりの気象台の温度計には、なぜか氷点下が記録されていたそうである。

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