いびき
ブーン。
ガタン。
郵便がポストに入れられた音がした。
「郵便がきた」
田中誠二は呟いた。
郵便物を取りに誠二はポストに向かった。
郵便物は前に面接を受けた就職先の合否の郵便だった。
誠二は封筒をポストから出して、家の中で封筒を開けた。
紙が三つ折りに入っていた。
紙を広げた。
不合格の文字が目に入った。
誠二はため息をついた。
「また不合格かよ」
僕は愚痴を言った。
田中誠二はデザインの専門学校を卒業して3年間チラシの制作会社で働いていたが、辞めてしまい今就職活動をしている。
誠二は30件ほど履歴書を送ったり、面接に行ったが全て不合格だった。
僕は焦っていた。
僕はイライラして、Youtubeで好きなアーティストのミュージックビデオを探した。
僕のパソコンから音楽が大音量で流れた。
僕はなんとなくデザイン会社で3年間働いていたけど、これからどこに就職しようか不安で頭がいっぱいになった。
その不安をYoutubeの音楽でかき消そうを音楽を聞いていた。
ブーン。
車で会社から弟が帰ってきた音が僕の部屋にまで聞こえてきた。
「ただいま」
「おかえりなない」
弟と母親の会話が2階の僕の部屋まで響いた。
僕達は夕食を済まし、家族それぞれがお風呂に入った。
午後10時に家族それぞれ眠りについた。
「がーご、がーご、がーご」
弟のいびきで僕は目が覚めた。
うるさいな〜と心の中で叫んだ。
僕はもう一度眠りにつこうと耳を塞いだ。
「がーご、がーご、がーご」
弟のいびきがうるさくてなかなか眠れない。
僕は弟と母親の会話を思い出した。
僕が本屋に出かけ、家に帰ってきた時に母親と弟が居間で会話をしていたのを聞いた。
「兄さんの就職うまく行ってるの?」
「どうして?」
「なんとなく」
「面接は行ってるみたい」
「兄さん将来のこと、どう考えているのかな〜?」
僕はその会話を聞いて、2階の自分の部屋に廊下を通って上がった。
「がーご、がーご、がーご」
弟のいびきが部屋の中にまだ響いている。
僕はもやもやしながら布団をかぶった。
弟は仕事で疲れているのか、ますますいびきが大きくなった。
僕は弟のいびきを聞きながら、弟と母親の会話を思い出し、弟と母親は僕のことをどう思っているのだろうか?と考えていた。
「がーご、がーご、がーご」
弟のいびきはまだ鳴り響いていた。
僕はなかなか寝付けずにいた。
僕は午前4時に目が覚めた。
弟を起こさずに2階の自分の部屋に上がった。
パソコンを起動させて、SafariでYoutubeを検索した。
Youtubeのトップページにたまたま佐東由梨「ロンリー・ガール」のサムネが一番上にあり、クリックした。
パソコンから佐東由梨「ロンリー・ガール」が流れた。
僕は昔付き合っていた吉田玲子のことを思い出した。
そしてタバコを取りライターでタバコに火をつけた。
ベランダの窓を開けて、ベランダで「ロンリー・ガール」を聞きながら、タバコをふかした。
まだ外は薄暗かった。
僕は佐東由梨「ロンリー・ガール」は元々知らなかったが、ECDのロンリーガール feat.K-DUB SHINEの曲を聴いて原曲を探して最近聴くようになった。
佐東由梨「ロンリー・ガール」がYoutubeから流れ終わるとたまたまECDのロンリーガール feat.K-DUB SHINEが流れ出した。
ECDのロンリーガールを聴きながらタバコを吸い終わり、ベランダから薄暗い空を僕は見上げた。
玲子は元気にしてるのかな〜そんなことを考えて、僕は空を見上げていた。




