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閑話 アリッサの奮闘記 5

閑話も次で完結し、完全完結します。

「青のカーバンクル?」


エリカが首を傾げながらアリッサを見た。


「その髪飾り、青のカーバンクルですね」


夫人と娘の髪には小粒だが、青い見事な宝石が飾られている。


「だからなんだと言うの!」


娘が噛み付く様に叫ぶのを夫人が止めようとするが、娘はアリッサを罵倒し始めた。


「美しいわたくしの髪を飾れるのだから文句なんてないはずよ」

「知っている様だな」


ファルシオンが不快そうに眉を顰めた。


「そうですか」


アリッサが目を細め、微笑むともの凄い風が吹き、4人が風に煽られた背の高い草の様に後ろにのけぞった。

その場にいた者達は何が起こったか理解できずキョロキョロしたが、ブーっと隣にいるエリカが吹き出した。

皆、エリカを見るとエリカは腹を抱えて笑っている。


「た、隊長?」


副隊長が恐る恐るエリカに声を掛けると笑いが収まらないエリカがプルプル震えながら4人の方を指さした。


「あ……」


唖然、と言うのはこう言うことかもしれない。

エリカの指さした先には4つのこけしが立っている。


「すげ〜、もみあげだけ残してるよ」

「全部無いよりマシか?」

「うわ、眉毛も無いぞ」

「こわっ」

「目、ちっさ。俺達の事見えてんのか?」


失礼だが率直な隊員達の言葉に4人は猛然と怒鳴り出したが、大笑いして誰も聞いちゃいない。


「これで青のカーバンクルは不要になりましたね」


アリッサの手の中には青いカーバンクルの髪飾りがあり、切なそうに見つめていた。


「戻る母体がないから復活は出来ないが、アンサシアに託せば綺麗な花になるだろう」


ファルシオンがそっとアリッサの肩に手を置き、ヒョイと抱き上げた。


「し、師匠」

「無理しすぎだ。魔力切れを起こしている」


あれだけ大掛かりな魔法を使ったのだ、よく見ればアリッサの顔色は青を通り越して白くなっている。

閑話まで入れると最長かな?

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