かなりヤバイ物です。
サンキライさんのは牽制じゃありません。
「アリッサに惚れるなよ」
転移魔法で学園に戻ったサンキライの言葉に、エリンジウム達は目を見開いて驚いた。
「何故、サンキライ先生が……」
エリンジウムは戸惑っていたが、自分の淡い思いを否定するのか、とマロウやモルセラがサンキライを睨む。だが、サンキライの目は鋭く容赦なかった。
「アリッサにはドラゴンよりも怖い奴がそばに居る」
サンキライが誰の事を言っているのかなど言われなくても分かっている。
それでも、と言おうとした時サンキライが更に衝撃的な事を言った。
「それに、アリッサは厄介な呪いを掛けられてもいる」
えっ、と驚く彼らにガウラが不機嫌そうに頷いた。
「俺も聞いたことある。呪いのせいで勝手に時間が巻き戻っちまうって」
ループ魔法なんて聞いたこと無いが、年に似合わない冷めた目をするアリッサの姿が呪いを肯定している。
「ノースマルド公爵令嬢。アリッサの手をとり、解呪魔法を使って下さい」
「えっ?わたくしにその様な力が?」
少し離れた場所に居たファルシオン達の会話に、エリンジウム達の重くなった空気が消される。
何の事だ、彼らが目を向けるとミモザは首を傾げながらアリッサを見る。
「シルバーからノースマルド公爵令嬢は稀有な解呪魔法の使い手だと聞きました」
アリッサの言葉にミモザの顔が少し青くなった。
「それは、アリッサ様が呪いに……」
「はい。厄介すぎて誰が何のために掛けた呪いかも分からないのです」
「分かりました。邪な呪いは無となり聖なる光よ戻りたまえ」
ミモザがアリッサの手を握り、呪文らしきものを唱えた。
明るいレモンイエローの光がアリッサだけで無く、エリンジウム達も包み込んだ。
エリンジウム君達の話を書く前にもう一山越えないと。




