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目が合ってしまった。

見てくれだけなら可愛い部類。

数日後、試験の結果が廊下の掲示板に貼り出されていた。


それぞれの学年のトップは試験の点数も書かれており、新入生の所にはデージー・ランドの名前とともにいくつかの教科には満点の数字があった。


「今年の新入生は優秀だと聞いていたが、満点もあるとは驚きだな」


人混みに紛れ、エリンジウムがモルセラやマロウに声を掛けたが、2人とも頷くだけで何も言わない。

既にもっと優秀な存在を知っているせいなのだが、それを此処で言うのはおかしい。


「やったー。頑張った甲斐があったわ」


ピンクの髪をふわふわさせた少女が掲示板の前で嬉しそうに飛び跳ねた。

見覚えのある髪の色に無意識だがマロウは眉を顰めた。


「デージーすごい。満点だなんて、友達として鼻が高いわ」


数人の女子生徒がピンクの子、デージーを褒めているが、エリンジウム達はその横をするりと抜けて行く。


挨拶もしたことがない異性に声を掛けるなど、はしたない行為だと彼らは思っていたが


「これでマロウ様に褒めていただけるわ」


と、デージーと呼ばれた女子生徒が言った。


「マロウ、いつの間にあの生徒と親しくなったんだい?」

「冗談じゃないです。僕はあの生徒と話もしたことないですし、名前を呼ぶ許可も出してません」


普通なら親しくない者達は家名で相手を呼ぶ。マロウもエリンジウム達以外には家名のハルキシア侯爵令息、と呼ばれている。

エリンジウムと小声で話していたマロウがデージーと不意に目が合ってしまった。


「素晴らしいですね。これからも頑張りなさい」


マロウは社交辞令も込め、当たり障りのない言葉を掛け、既に先に行ったエリンジウムを追い掛けた。


「やっぱりマロウに褒められたわ。エリン様とマロウのフラグがちゃんと立てられたから、今回は逆ハールートが開放されたのね」


デージーがニマニマしながら呟いた言葉は誰にも聞かれず、消えて行った。

マロウの心情を書くと脱線しそう。

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