情報
「どうやってそれを突き止めた?」
「少し話が巻き戻るんですけど、クラス対抗戦の前の日ホレス様襲われてたじゃないですか」
「知っていたのか」
「まあ、はい。で、ホレス様より強いやつがいるなんてと始めは驚きました。だけど冷静に考えればそんなはずないと思いました」
「そんなこともないと思うがな」
「いいえ、おかしいんです。そこで考えたんです。ホレス様を襲った男たちは『ボス』の関係者じゃないかって」
「それで?」
「それで、その男たちを探しました。まずはその男たちにホレス様を襲えと依頼したはずのマールデンの父親に話を聞きました。マールデンの父親は心置きなく教えてくれましたよ。これで許してくれるなら、と」
「すごいな」
「私は早速男のもとへと向かったんです。下品な男たちでした。しかしホレス様の前で見せたような強さはありませんでした。マールデンの父親が嘘をついたのかと一瞬考えたのですがあの態度、そうは思えませんでした」
「じゃあどうしたんだ?」
「そんなの手段は一つしかないでしょう」
ミハエラが悪い笑みを浮かべた。
「拷問の拷に拷問の問と書いた拷問をしたんです」
「漢字の説明になってないしおっかない」
「いやあ、楽しかったですよ。あの下品な笑みが見る見る恐怖に染まっていくんです。それで助けを求めるんです」
「この時に限ってはミハエラのその笑みのほうが下品に見える」
「ひ、ひどいっ!」
「まあいい。それで、その男は吐いたのか?」
「ええ、組織の名前だけ。そのあと急に苦しみ始めて死にました。まるで元勇者の死に方のようで・・・」
「つまり元勇者も【パラスト】の一人だったというわけか」
「はい。私は【パラスト】に入っている人物と接触したんです。そいつは下っ端でした。かなり親しい関係になったにもかかわらず【パラスト】の情報は話そうとしなかったのでやはり何かしらの呪いがかけられていると考えて間違えないでしょう」