代表決定
「えーと、今からクラス対抗戦について説明するぞ」
サラが教壇に立って言う。
「1年のクラスは主に7クラスある。各クラスの代表が競う。三つの部門があって一つ目が創造部門、魔法部門、そして有名な戦闘部門。各部門で競って、2つの部門を取ったクラスが優勝だぞ」
「先生、必ずしも一つのクラスが2つの部門を取ることはないと思うんですけど、そういう時はどうするんですか?」
「戦闘部門で勝ったクラスが優勝だぞ」
「そして、今から2組の各部門の代表を決めるぞ」
「「「うおー!」」」
ホレスを除いたクラスの全員が叫んだ。
「なんであんなに叫んでいるんだ?」
ホレスが尋ねる。
「そりゃあクラス対抗戦で成果をあげたらスカウトされて就職先が決まるからに決まってるじゃない。次の勇者候補になれるかもしれないんだよ?」
アリスが興奮して言う。
「へえ」
ホレスはあまり興味がなかった。
「さあ、闘技場にいくぞ」
観客席で囲まれた闘技場は城が一つ建てられるのではないかというぐらい広かった。
「まずは創造部門から。創造部門の代表として出たい人」
サラが聞くと何人かの手が上がった。
「なるほど。じゃあ今から代表を決める為にちょっとした試験をするぞ」
「「はい!」」
「この中級魔石を便利な道具に変えてほしいぞ。制限時間は10分」
サラはそう言って魔石を創造部門の立候補者に渡した。
「始め」
10分間はあっという間に終わった。
「じゃあ順番に発表してほしいぞ」
魔石を使った道具は剣として姿を変えるなど、どれもなかなかの出来だった。
「この中で一番良かったエイミーに創造部門の代表を任せようと思うんだぞ。意見ある人ー?」
誰も挙手をしなかったのでエイミーに決まった。
「続いて魔法部門の代表を決めるぞ。代表になりたい人」
アリスと何人かが手を挙げた。
創造部門より人数は多かった。
「じゃあ自分の中で一番強い魔法を私に撃ってみてほしいぞ」