第1話 1年目の目標
卒業式の翌日。藤城は午前6時半に起きた。今日は3月17日土曜日だ。入学式は4月9日の月曜日なので、3週間近く練習ができる。
6人は高校が同じため全員で一緒に練習することになっている。午前9時に集合なので、足早に食事を済ませる。
彼らの近くには日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦がある。霞ヶ浦の周りには1周120kmのサイクリングコースがあり、練習には最適である。
そしてサイクリングロードの入り口にある公園に集合した。
今日の予定は、ここから25km先にある道の駅まで行き、そこでチームミーティングを行って帰ってくることなっている。
全員ヘルメットをきっちり締めて、チームリーダーである入座将鈴があいさつした。
「みんなおはよう。これから6人で1つのチームとして、頑張っていこう!」
「はい!」
みんな声がこだまする。
「チーム名についてなんだけど、「Team SST from Tsukuba」にしようと思ってて、スペシャルスーパーチームというのと筑波地方にいるから地元の誇りをもってこうしました。」
副リーダーの藤城慶斗が言った。
満場一致でこれに決まった。
ということで、道の駅へ向かった。ローテーションを組んで向かうのだが、平地が得意な選手が長く牽引することになった。得意順だと、滑河、入座、秀介、新谷、藤城、秀開の順になる。時速30kmを目安に1人15〜30秒で牽いていく。小柄な秀開は5人と比べるときつそうだったが全員まとまって道の駅に着いた。
少し休憩を挟んでから、道の駅に入りミーティングの資料が入っているスマホを開いた。
そこには、今年SSTが出場するレースとその内容についてのことが記されてあった。
入座が説明をはじめた。
「今年俺らが出場するシリーズものは主に2つある。
1つ目は、全日本エンデューログランプリで、エントリーは5人で、1レース3人出場して3〜8時間のレースを走る。全部でレースは10戦あって初戦は11月上旬の川崎だからまだまだ先だけど、しっかり練習して体力をつけて挑戦したい。ここで上位に入ると俺らのクラブの価値は高くなるのはもちろん賞金も入ってくる。
2つ目は、関東チャレンジカップ、通称KCCだ。こっちは、1レース6人までの出場でU23のレース。このカップで総合上位15位に入るとU23の全日本選手権の出場権を手に入れられる。初戦は4月末の多摩川だから距離は全て100km満たないレースだけど、狙っていこう。レース自体は13戦あって、前期と後期に分かれている。
他には、ワンデーレースとか関東内のレースなら出てみようかなと思う。」
「まぁ、みんなで頑張ろう!」
藤城が元気に返す。
「KCCは同年代の相手だからしっかり上位に入っていこう!」
「おー!!」
6人はクラブの発展を誓った。
※日付と曜日は2018年を基準にしています。
※地名とかは同じものを使わせていただきます。
選手紹介
・入座将鈴 174cm 63kg スプリンター/パンチャー
・藤城慶斗 179cm 62kg クライマー
・滑河頼 178cm 68kg ルーラー
・早野秀開 167cm 54kg クライマー
・早野秀介 176cm 59kg ルーラー/パンチャー
・新谷蓮弥 175cm 67kg ルーラー




