思い出しスタンプと後衛のマナ量
「みんな、決まったぞ。ここからは、俺たちだけでの攻略だけになる。だから、今までよりもちゃんと準備しないと大変な目の遭うぞ」
俺がエフたちのグループと別々に行動することをみんなに伝えると、みんなは笑顔で俺のことを見てきた。
俺はそんなみんなのことを見たらなぜか少し恥ずかしくなり、早足で俺の荷物が置いてある場所に戻った。
そこから荷物をまとめ、第十一階層に行く準備を終えた。
他のみんなも終わったらしく、扉の前に立って待っていた。
俺もみんなに合流し、いくつか確認をすることにした。
「エイゼ、スタンプ押したか?」
「忘れかけてたけど、思い出して押しておいたよ」
エイゼはスタンプカードの第十一階層をあらわす「11」と書いてあるところにスタンプが押してあった。
エイゼが言っているとおり、俺もスタンプのことに関しては半分忘れてしまっていた。
まあ、あんな大激戦をやったら忘れるのも無理はないと俺は思うけどな。
とりあえず、この課題試験の成績に関わってくる到達階層を表すスタンプの方は大丈夫で良かった。
次に、リヤについて確認した。
「じゃあ、リヤ。矢の補充は大丈夫か?戦闘中になくなったら何もできなくなるからな」
「大丈夫だよ。さっきそこからこれだけ補充したから」
リヤはそう言って、手元にある補充しきっている矢筒と、補充用の矢が置いてあるスタンプ用の机の隣を指差した。
リヤの矢筒にはかなりの数の矢が詰まっていた。
さすがにこんなにあれば途中で尽きることはないだろう。
次に、エイゼとリーザのマナ量について聞いてみた。
「じゃあ、エイゼとリーザの2人はマナのほうは大丈夫か?尽きるかもしれなかったら上級マナポーション飲んどいてもいいと思うけど」
「私は今のところは大丈夫だよ」
「わ、私も当分はいけそうかな」
戦闘中にマナが尽きたら、後方援護が減る問題が発生してしまう。
それが起きなければいいのだが。
俺とケルフィンは、第十一階層に入る直前にエンチャントするので、この最終確認が終わったらエイゼとリーザにエンチャントしてもらおう。
ここまでの確認では特に問題はなく、エンチャントさえしてしまえばこのまま行ってしまっても問題はなさそうだった。
唯一、時間の確認ができていないのが気になるところではあるのだが。
「みんな問題はなさそうだな。あとは時間を確認できる手段があれば完璧なんだけどな」
心で思っていたことが言葉でもれ、それが休んでいたエフにも聞こえていたらしく、こちらに寄ってきてあるものを見せてきてくれた。
「え?お前ら、これ持ってないのか?」
そのエフの手には、きれいな懐中時計があったのだ。
どうもMontyです。
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