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利用と納得

「利用するって言っても、どうするんだ?」


「それについては一応考えてある。多分だけど、このまま待ってたら何かしらの方法で回復してからこちらに攻めてくると思う。だから、準備が整い次第すぐにこちらから仕掛ける。万全な状態じゃない状態とはいえ襲われたら抵抗はしてくるはずだ。そのとき、わざとさっきみたいに前衛が突っ込んで後衛との距離を開ける。俺たちの標的がホブゴブリンだと思わせ、ヤツが何らかの方法でゴブリンを召還してくる」


「まあ、そうだろうな。でも、そうしたらさっきみたいに後衛がゴブリンに囲まれることになるぞ。囲まれるって分かってても、前衛はただでさえ2人怪我をしてるし、そこからゴブリンの対応に1人でも行ったら前線を保てるわけないぞ」


エフは俺の作戦を聞いて、ゴブリンに囲まれた後衛の対応に前衛を使わなければならないと考えているらしい。


もちろん俺は、他の考えを持っている。


「エフ、別にゴブリンの対応に俺らから誰か行く必要はないんだぞ。ゴブリンが湧くって分かってるんだから、後衛がいつでも攻撃できるように準備しておけばいいんだよ。さっきと同じぐらい湧いてきて、準備していた魔法だけでしのげないときは、エイゼがどうにかしてくれるはずだから」


「もちろん、任せて。来るって分かってたら、あんな雑魚ぐらい余裕」


残ったゴブリンの対応をエイゼに投げてしまったが、エイゼ本人は何の問題も無いようでこちらを見て言ってきた。


その言葉を聞いてから、俺はエフのほうを見て「他に何か問題はあるか?」と聞いた。


エフも納得がいったようで何も言ってこなかった。


他のみんなからも何かないか聞いたが、他の作戦を思いついている人はいなくこれで決まった。


話がまとまると、急いでホブゴブリンに攻撃を仕掛けるための準備を進めた。


数分後には準備を終え、やる気十分な感じだった。


時間を掛ければ掛けるほど回復される恐れがあるため、軽く確認を取ったあとにホブゴブリンの元へ出発した。


ここは部屋といっても、端から端まで500メートルもある。


走っていったらあっちからもホブゴブリンが来るかもしれない。


いきなり衝突戦なると、先に一撃貰ったほうが圧倒的に不利になる。


そんな不安があったとしても、距離的に走らざるをおえない。


走り始めて少ししたとき、目の前に巨体が現れた。


「何とか回復し終わったってとこか」


その巨体は、ケルフィンに切られた指を何らかの方法で修復させており、俺たちに気づいてかなり驚いてた。

今回もお読みいただきありがとうございます!

土日2日投稿1日目はそこまで苦労することありませんでした。

この調子で、今日もアカデミーライフと妹クロを投稿します!

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