ゴブリンの群れと確実な攻撃
ヴィシュヘル第十階層のフロアボスであるホブゴブリンに対し有利に戦いを進め、このままいけば倒せると思っていたそのとき、後ろからエイゼの声が聞こえてきた。
「ラクトくん、大変!いきなりゴブリンが周りに湧いてきたの。誰かこっちに来てくれない?」
ゴブリンに囲まれた?
いつの間に湧いてきてたんだ。
もしかして、ホブゴブリンに一定以上のダメージを与えると湧いてくる仕組みなのか?
いや、今は考えるより助けに行かないと。
「みんな、ここを任せる!俺は後ろの援護に行く。あとは頼んだぞ!」
俺はみんなにそう一言残し、エイゼたちの元に駆けていく。
こちら側から見るに、エイゼたちを囲んでいるゴブリンの数は、約20匹。
ノーマルゴブリンは個体能力値が高いわけでもなく、強さもそこまででない。
一対一なら、こちらが先に仕掛ければ確実に倒せる相手だ。
ただ、今回は完全に奇襲を受けてしまい、かつ全体人数の2倍にも及ぶゴブリンだ。
奇襲を受け崩れてしまい、それに前陣がいない状況では乗り切る事はほぼ不可能だろう。
俺は急いで向かうが、ホブゴブリンから入り口近くにいるエイゼたちまでは200メートルはあるだろう。
俺が行ってから倒すとしても、その前に耐えきれなくなったらそこで御仕舞いだ。
ここは、どうにかして倒しきるまではいかなくとも、数体は倒しておいてほしい。
「みんな、どうにかして数体倒せないか?流石に俺が行ってもこの数じゃ倒しきれない。倒せなくともダメージを与えてくれるとありがたい。ここから先はあまり指示を出せなくなる。ホブゴブリンとゴブリンの群れの両方を同時に対処するぞ」
ホブゴブリンの方はこのままいけば大丈夫だろう。
あとはゴブリンだ。
俺がそう言った後、後ろにいたみんながゴブリンへの攻撃を開始する。
数が多いため高い威力の魔法でなく、弱くても同時にたくさん攻撃できる魔法後ろはを使っている。
リヤは例外なため、確実に矢を当てることに専念していた。
俺がついた頃には、残り15体ぐらいまで減っていた。
すぐに剣を取り出し、ゴブリンを切ろうとする。
ただ、ゴブリンもバカでなく棍棒で攻撃を受け流され焦りが出る。
俺たちはその隙の一瞬を狙い攻撃し続けた。
みんなが魔法で少し体力を削ってくれたおかげで、ゴブリンに攻撃が当たればまあまあ楽に倒せる。
俺は、協力してそのままゴブリンたちを倒していった。
そして、なんとか負傷者を出さずにゴブリンの群れを全壊させることに成功できたのだ。
どうもMontyです。
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