時間配分と仮眠
「ここって、いつもの部屋だよね。スタンプ台もあるし、次の階層に進む扉もあるし」
リヤは、隠し通路を抜けた先にあった部屋に入ってそう言った。
リヤが言うとおり、ここはいつもの階層前の部屋だろう。
ただ、ここが何階層か分からない状況で先に進むわけにも行かず、しばらくの間誰か来ないか待ってみることにした。
そういえば、このダンジョンに入ってからどれぐらいの時間が経ったのだろうか。
ダンジョンを攻略するのを目標としているが、時間配分を間違えてしまったら途中で強制終了させられてしまうのでゆっくりはできない。
かといって急いで最下層までたどり着いてしまうと、途中の階層の探索をおろそかにしてしまい、何か重要物があっても手に入れられなくなってしまう。
といっても、始まった時刻が朝の6時ということと、終わりが12時間後の午後6時ということが分かっているだけで、どこかに時計があるわけでもない。
持ち運び可能な懐中時計があればいいのだが。
俺は、仕方なく回りに壁掛け型の時計が探してみた。
もちろん、周りは大きな扉と石の壁があるだけで、時計なんてあるはずも無かった。
俺たちが今いるここは、はしごを降りてきたところから第八階層よりも下なのは間違えない。
なので、誰か来てもおかしくないのだが誰も来ず、周りを見てても特に無いので目をつぶって待つことにした。
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「...クト君。ねえ、ラクト君ってば」
「どうした、エイゼ」
どうしたもこうしたも、ここに降りてくる階段から足音が聞こえてきたから、ラクト君を呼びに言ってみたら寝てて」
「そうだったのか。ありがとうな、エイゼ」
俺がエイゼに感謝の気持ちを伝えると、エイゼの頬が少し赤くなったように思えた。
てか、俺はいつの間にかに寝てたのか。
慣れない剣を振り回し続けていて疲れでも溜まっていたのだろうか。
もう少し休んで居たかったが、誰かの足音がするといっていたので警戒を始める。
俺は、警戒しつつどのくらい寝ていたのかを聞いた。
「なあエイゼ、俺ってどのくらい寝てたんだ?あまりにも長かったら、もっと早く起こしてくれても良かったのに」
「大丈夫、だいたい30分ぐらいだから。みんなも疲れて休んでたし...。おっと、来たみたいね」
エイゼに時間を聞いていたら足音の正体との距離がどんどん詰まってきていることに気づき、再度警戒する。
足音の正体が階段を降りきり、俺が誰だか分かる距離見てみる。
「エフ、お前なのか?」
足音の正体というのは、俺のルームメイトのエフたちのグループによるものだった。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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