休憩とごり押し作戦
魔道学園の近くあるダンジョン、ヴィシュヘルにて、課題試験を受けている俺、エイゼ、リヤ、ケルフィン、リーザは、見た目に反して超凶悪な魔物であるスライムを第六階層で倒し、無事に第七階層の扉の前にいる。
スライムを倒したといっても、エイゼが囮になり俺たちは走って逃げていただけだが。
そのせいで疲れてしまい、今は壁に寄りかかって座りながら休んでいた。
ここで休む前にエイゼからどうやってスライムを倒したのかを聞いたところ、エイゼも第六階層内で逃げながら戦っていたらしいので、マナも少し多めに消費してしまったらしく、俺たちよりも疲れが溜まっているようだった。
ここからの階層ではスライムが普通に湧いてくる可能性があるので、エイゼに頼らず効率的に倒す方法を考えなければ。
まあ、今はそれよりも休憩優先だな。
それから15分ほど休憩し、俺たちは第七階層に挑み始めた。
第七階層といえども、序盤に沸いてくる魔物はシャドウウルムなので、今までと同じ手順で倒しながらスライムへの対抗策を考えることにした。
スライムを倒すには、自己再生が行われなくなるまで小さくする必要がある。
その小ささの基準は個体によって違ってくるため、どんなスライムでも絶対に再生されない大きさまで小さくしなければ。
一番簡単なのが魔法を使って倒す方法だが、この方法だといつかマナが尽きてしまい、そうなると倒すことができなくなってしまう。
最終手段としてその階層でのすべての戦闘を避けて突っ切ってもよいのだが、この試験においての詳しい採点基準までは分からないので、できるだけ迂闊な行動は避けておきたい。
となると、近接攻撃でどうにかするしかない。
とりあえずは思い浮かんだが、これが通用するかまではわからない。
だが、何もしないで負ける訳にはいかないので、今思い浮かんだ作戦を戦闘がひと段落したらをみんなに伝えることにした。
辺りに沸いていたシャドウウルムをすべて倒し終わったタイミングで、みんなを一旦集めた。
「みんな、聞いてほしい。次またスライムが出てきたときの対処法を考えたから伝えたくて」
「その対処法とはどうするんですか?」
「そんなに難しいことじゃない。俺たちが困っているのはスライムの再生能力だ。でも、スライムは一瞬で再生できるというわけじゃない。だから、スライムの再生速度以上の速さで攻撃すれば、スライムを倒すことができると思うんだ」
かなりのごり押し作戦だが、俺は思い浮かんだときからこれでいけると思っていた。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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