集合と破片集め
私が倒したスライムの破片を集めていると、どこからか足音が聞こえてきた。
足音がする方向を向くと、そこには先に逃がしたみんなの姿があった。
「エイゼ、大丈夫だったか?」
私に気づいたラクト君は、私に何もなかったかの確認をしてくれた。
私自身は特に何のダメージを受けていなかったので、そのことを伝えて他のみんなのことを聞いてみた。
「私は大丈夫だったけど、みんなは大丈夫だったの? 魔物に襲われたりしなかった?」
「大丈夫だったよ。魔物とも一切合わなかったし。それより、さっき物凄い爆発が起きてたけど何があったの?」
リヤちゃんが言うとおり、みんなに特に問題はなかったみたいだ。
それより、今聞かれたように爆発の説明をしないと。
「さっきの爆発は、私がスライムに使った魔法だよ。火属性の上級魔法で、通称爆発魔法とも呼ばれているエクスプロージョン。本当はダンジョンとか洞窟の中で使うと危険なんだけど、手っ取り早く倒すにはこれが一番だったから。まあ、何の被害もなくスライムを倒せたし、結果オーライだよ」
私がそう言うと、みんなの表情が少し明るくなったような気がした。
でも、ラクト君だけは違い、私と同じくスライムの破片を集め始めた。
どうやら、ラクト君はスライムの破片の価値を知っているみたいだった。
リヤ、ケルフィン、リーザは、私とラクト君の行動に疑問を抱いているようだたので、私が三人に説明することにした。
「三人も、スライムの破片集め手伝ってもらえる?これって、結構価値があるものだから」
「もちろんいいけど、スライムの破片を集めて何に使うの?」
「スライムの破片は、市場ではそこそこ貴重なものでね、加工すると薬にもなるんだ」
「へえー、知らなかった。でも、何で薬になるの?」
「スライムの破片には、スライム特有の自己再生能力が少しだけあってね、これの酸性を抜いて使えば塗り薬になるんだ。まあ、酸性といってもこの状態のはそこまでじゃないから、直接手で触っても洗えば問題ないレベルだよ。何かに使えるかもしれないから、一応今集めておこうと思って」
「そういうことだったんだ。じゃあ、私たちも手伝うね」
そんなこんなでスライムの破片を集めること5分。
すべてのスライムの破片を集め終わった。
その後は、第七階層へと続く階段が近くにあったため、一度扉の前まで行って休憩することにした。
ここからの階層はスライムが普通に沸いてくるから、何か対策を立てないとなー。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
誤字脱字、文章の矛盾点などありましたらご連絡ください。




