包囲と思いつき
叫びの聞こえた方には、10匹を超えるシャドウウルムに囲まれたグループがいた。
グループメンバーの1人が俺たちに気がついたようで、俺たちに助けを求めてきた。
「おーい、助けてくれ!2人負傷しているのがいるんだ」
負傷者が2人いる中で、シャドウウルムを相手にすることは不可能に決まっている。
これは、俺たちでどうにかするしかない。
ただ、無鉄砲に突っ込んでもやられてしまうだけだ。
いつもならどうするか悩んでしまうとかだが、今回だけは違った。
なぜか、何をどうすればいいのかが頭に浮かんできたのだ。
時間もないので、俺はシャドウウルム達に近づきながらみんなに説明することにした。
「とりあえず距離を詰めるぞ。まずは、俺とケルフィンが俺たちから見て1番近いシャドウウルムを倒す。そのあと、俺とケルフィンは円形状になっているシャドウウルムを別れて倒していく。その間に、3人は奥側にいるシャドウウルムを倒してくれ。時間が無い、いくぞ!」
俺がそういうと、みんなは頷いてくれた。
シャドウウルム達に距離を少し詰めたところで、エイゼ、リヤ、リーザの3人は俺たちと別れて、遠距離攻撃の準備をした。
その間に、俺とケルフィンはさらに距離を詰め、武器を取り出した。
1番近くのシャドウウルムは、中心にいるグループを見ているため、後ろから攻撃し簡単に倒す事ができた。
俺は倒した直後に、囲まれているグループに指示を出した。
「今から、遠距離攻撃がされるから、俺たちが倒し切るまで伏せてろ!」
「わ、わかった。任せたぞ」
俺の指示に答えたグループのリーダーであろう男が、グループメンバーに伏せるように指示をしていた。
伏せていないと、もしかすると3人の攻撃が当たってしまうかもしれないので頼んだのだ。
俺とケルフィンは、すぐさま別れてシャドウウルムに攻撃を仕掛けた。
それと同時に、3人は魔法と弓矢で遠くのシャドウウルムに攻撃を開始した。
3人の攻撃は見事に命中していき、みるみるうちに奥側のシャドウウルムが倒されていった。
俺とケルフィンも、剣を振るい、数匹のシャドウウルムを倒していった。
俺の作戦は見事に成功し、無事に全てのシャドウウルムを倒す事ができた。
シャドウウルムの死体は、数えると14匹だった。
普通なら、死体が消えてしまう前に素材回収をしたいところだが、今は負傷者の回復が優先だ。
俺たちは、すぐにそのグループと合流した。
そこからは、エイゼとリーザが水属性の初級魔法のヒールで2人の傷を治していた。
俺はその間に少し進んで、次の階層へと繋がる階段を見つけていた。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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